球面収差補正により電子線を非常に小さく収束させ、原子間距離を下回る0.08nmの空間分解能を持ちます。単原子レベルでの構造観察や、EDS、EELS等元素分析が可能な高分解能走査型透過電子顕微鏡(S/TEM)です。
高分解能と高コントラストにより、鮮明な画像品質を提供するX線CTです。サブミクロンからミリメートルオーダーにわたる範囲で、電池材料の3次元微細構造を非破壊的に評価することが可能です。さらに、蓄電池の充放電過程における電極構造の変化も観察できます。
磁場中に置かれた物質には、その磁性に応じて非接触で力学的な効果があらわれます。本装置は超伝導磁石のボア内において、最大13 Tの磁場の下で物質の挙動を光学的に可視化できるレーザー顕微鏡で、オンリーワンの装置です。観測の分解能は数百ナノメートルです。
ナノレベルの空間分解能で試料の微小領域の発光像・発光スペクトルを紫外から近赤外領域に渡って高感度で得られます。また、従来のカソードルミネッセンス装置に比べ広い視野範囲 (従来汎用装置の約50倍以上の広範囲) を一度に測定できる機能を備えており、不純物濃度に分布のある成長セクターを含む試料においてもミリスケールに渡って、効率よく発光像および発光スペクトルの測定が可能です。
アトムプローブは、サブnmの空間分解能で3次元の元素分布を解析することができます。本装置は UVレーザーパルスモード搭載型で約100万倍の倍率、最大250nm径のデータを高速に測定することが可能です。Delay-Line検出器により原子の3次元位置情報(X,Y,Z)を最大80%の検出効率で取得します。
磁化のダイナミクスを測定する装置です。ポンプ光で磁化を励起し、時間差でサンプルに到着するプローブ光で磁気光学カー効果を測定します。最高印加磁場が7T、最高温度700 Kの印加が可能な世界で唯一の装置です。
材料やデバイスに周期的な外部刺激 (電流、電場、磁場、熱、光、ひずみなど) を与えた際に発生する熱応答を超高感度にイメージング測定できる装置です。NIMSではこの装置を用いて異方性磁気ペルチェ効果、磁気トムソン効果など様々な熱電効果の世界初の観測に成功しています。
材料の微細組織を高い分解能かつ三次元で観察することを目的とした走査電子顕微鏡(SEM)ベースの電子顕微鏡です。従来のガリウム液体イオン源をベースとしたFIBでは不可能なサブミリメートルという大体積で、高精細に組織・組成・結晶方位等の情報を三次元で得ることができます。
従来の組成分析装置より一桁高い感度および元素識別能を持つ、マイクロカロリメータ型超伝導X線検出器を搭載した走査透過型電子顕微鏡(STEM)です。世界で初めて超伝導X線検出器をSTEMに応用したもので、従来にない高い精度で局所領域の組成分析を行うことが可能になりました。
モノクロメーターとプローブ/イメージ用の2つの収差補正装置を備えた透過電子顕微鏡です。局所領域の原子配列を直接観察できます。高分解能TEM像、走査透過電子顕微鏡(STEM)像、ローレンツ像、4D-STEM、電子エネルギー損失分光法(EELS)などが可能です。
物質・材料表面の局所状態密度の原子分解能計測に用いられる走査型トンネル顕微鏡です。試料温度を6日間に渡り0.4 Kに保持可能で、高エネルギー分解能(~100 µeV)を実現しながらトンネル分光イメージングを実施できます。16 Tまでの高磁場を印加できる超伝導マグネットを装備しています。
本装置は、超高真空環境で単分子の内部骨格が観察できる超高分解能の装置 (動作温度4.3K,120時間) です。単分子レベルの表面化学の研究を推進するために必要な各種装置が完備しており、内外の有機合成化学者との共同研究を通じて、数多くの研究成果を創出している装置です。
本装置はダブルコレクタや検出窓の広いEDS検出器を始めとした高性能検出器を搭載しており、ミクロンオーダーから原子オーダーの幅広いスケールの観察や極微量元素を検出する、世界トップレベルの観察・分析性能を有した装置です。また様々なin-situ観察、測定で物性評価も可能です。