佐々木高義フェローが瑞宝小綬章を受章
令和7年 秋の叙勲2025.11.06
令和7年 秋の叙勲受章者が令和7年11月3日付で発令され、佐々木 高義 元(独)物質・材料研究機構物質研究所ソフト化学グループディレクター / 現フェローが「瑞宝小綬章」を受章しました。
佐々木 高義 (ささき たかよし)
瑞宝小綬章
佐々木 高義 (元(独)物質・材料研究機構物質研究所ソフト化学グループディレクター / 現フェロー)
層状金属酸化物および水酸化物の合成ならびにそれらの単層剥離による機能性2次元ナノシートの創製を通じて、材料科学技術研究の発展に貢献しました。
層状金属酸化物および水酸化物の合成ならびにそれらの単層剥離による機能性2次元ナノシートの創製を通じて、材料科学技術研究の発展に貢献しました。
層状遷移金属酸化物ならびに水酸化物の合成と特性解明
層状遷移金属酸化物や水酸化物について、組成・構造・形態を精密に制御した高品質試料を合成する技術を開発・確立しました。さらにそれらが溶液中でイオン交換やインターカレーションなどの高い化学反応性を示すことを明らかにしました。
二次元酸化物ならびに水酸化物ナノシートの創製
層状金属酸化物や水酸化物に、特定のイオンを含む水溶液や有機溶媒を作用させると、極めて大きな膨潤が誘起されることを発見しました。この反応を究極まで進行させることにより層1枚にまでバラバラに剥離して分子レベルの薄さの二次元物質が得られることを見出し、ナノシートと名付けてナノマテリアルの新しいジャンルに位置付けました。
ナノシートを部材に用いた機能性材料の開発
得られた酸化物および水酸化物ナノシートをナノレベルの積み木細工のように集積化し、ナノ薄膜、多孔体、ゲルなどの多様な新規材料を創製しました。これらの材料は、優れた誘電性や触媒性、電極特性などを示すことを明らかにし、二次元物質に関する先導的な研究を展開しました。