14_Inoue_face.psd

形質制御による微細組織金属材料の創成

Development of Bulk Ultrafine-Grained Materials Based on Creation of Shape and Properties

井上 忠信 INOUE.Tadanobu@nims.go.jp

希少合金元素の枯渇や資源循環型社会の醸成を背景に、合金設計に基づく材料開発から、プロセス設計に基づく材料開発への転換が期待されています。特に,単純組成で機械的性質を向上でき、かつ機能性を付与できる結晶粒微細化は、次世代の高強度構造材料だけでなく、機能性を付与した金属材料として大きな期待が寄せられています。今後の実用化へ向けた取り組みとして期待されることは、数値シミュレーションと実験を結合した研究手法により、加工の進行に伴うひずみの蓄積とその空間分布による組織および特性の変化を明らかにし、特定の加工手段に特化しない超微細粒組織形成の予測技術を構築することです。そのため,プロセスパラメータと組織,そして組織と機械的特性の普遍的関係のデータの蓄積に努めております. これにより、実験室規模(小型試験片)で得られた基礎研究結果を、実機レベルに直接展開することが可能となります。

14_Inoue0.ai