データベースを用いた圧力誘起超伝導材料の開発
~室温超伝導はもはや夢ではない~ 10:35-11:05
国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 (MANA) MANA /
ナノフロンティア超伝導材料グループ 主任研究者 / グループリーダー
高野 義彦
【講演概要】 データーを用いた新機能性物質の探索が興味を持たれているが、その具体的な実施例は未だ少ない。
我々はデーターベースをもとに、圧力下で超伝導になる新規物質の探索を行った。
約1500個の物質を出発点にして、電子状態を計算し、状態密度が高く超伝導になりそうな候補物質を絞り出した。
さらに、圧力下の電子状態の計算も行い、加圧により金属化する物質を抽出した。
このプロセスにより選び出された物質を実際に合成し加圧して電気抵抗を測定したところ、なんと新規超伝導体を
連続して5個も発見することができた。このように、データーを用いた物質探索により発見確率をきわめて高くすることができた。本手法は超伝導に限らず、様々な機能性物質の発見に応用できるものと考えられる。