米国 国立標準技術研究所と物質・材料研究機構 が研究交流の覚書締結

~世界の材料開発推進に向けたデータ利活用の取り組みに向け連携~

2018.02.06


国立研究開発法人 物質・材料研究機構

米国 国立標準技術研究所 材料測定研究所とNIMS 統合型材料開発・情報基盤部門は、2月1日付で研究交流の推進に関する覚書を締結しました。

概要

米国 国立標準技術研究所 材料測定研究所 (NIST, MML、Director : James A. Warren、アメリカ合衆国 メリーランド州 ゲイサースバーグ) と国立研究開発法人 物質・材料研究機構 統合型材料開発・情報基盤部門 (NIMS 理事/MaDIS部門長 : 長野 裕子、茨城県つくば市) は、2月1日付で研究交流の推進に関する覚書を締結しました。

材料科学にデータ科学を融合させるマテリアルズ・インフォマティクス (MI) は、新材料開発を効率化する手法として、日本と米国を皮切りに、いまではアジア、ヨーロッパを含め世界中で大型プロジェクトが立ち上がっています。そのような中、米国と日本それぞれでMI研究の中核機関を務めるNISTとNIMSが連携することで、日米におけるデータを用いた材料開発とそれに関連した技術開発を加速させます。

具体的には、機械学習的手法による材料データの高度な抽出技術に関する研究開発に取り組むほか、材料データの収集から管理、公開に資するデータリポジトリの技術開発についても連携し、研究者が安心してデータを蓄積・保持するデータプラットフォーム技術開発を協同して進めます。

これら取り組みにより、データ利活用に資するデータポリシーやデータマネジメントのデファクトスタンダードを目指すと共に、 国内外のリポジトリコミュニティへの参画を通して、オープンサイエンスを推進に向けた 幅広い取り組みを連携して行います。


「覚書に署名したNIST James Warren氏 (左) とNIMS長野理事 (右)」の画像

覚書に署名したNIST James Warren氏 (左) とNIMS長野理事 (右)



米国 国立標準技術研究所 材料測定研究所 (NIST, MML) について

NISTは米国におけるMaterials Genome Initiativeにおいて主導的な役割を担っており、材料のデータとモデルを相互に交換するプロトコルや、材料データとモデルの品質を保証する技術に取り組むことで最終的には材料開発の加速に必要な新たな手法や方法論、とそれを実現する技術の確立、さらにはこれら様々な取り組みの統合を目指しています。MMLはNIST内のこのような取り組みを取りまとめる役割を担っています。

物質・材料研究機構 統合型材料開発・情報基盤部門 (NIMS, MaDIS) について

NIMSは特定国立研究開発法人として、我が国が強みを有する材料分野におけるイノベーション創出の推進を使命としています。昨年4月1日に設置された統合型材料開発・情報基盤部門 (MaDIS) では、材料データプラットフォームの構築やNIMSが所有する世界最大規模の材料データベースを活用して材料開発を加速するために必要なデータ処理技術に取り組み、NIMSの使命を実現するための取り組みを行っています。

本件に関するお問合せ先

(研究内容に関すること)

国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門
運営統括室
TEL: 029-859-2472
E-Mail: madis=ml.nims.go.jp
([ = ] を [ @ ] にしてください)

(報道・広報に関すること)

国立研究開発法人物質・材料研究機構
経営企画部門 広報室
TEL : 029-859-2026
FAX : 029-859-2017
E-Mail: pressrelease=ml.nims.go.jp
([ = ] を [ @ ] にしてください)