茨城県科学技術振興財団「つくば奨励賞」をNIMS研究員2名の受賞が決定

茨城県科学技術振興財団 (理事長 : 江崎玲於奈)「第30回つくば奨励賞」について、統合型材料開発・情報基盤部門データ駆動高分子設計グループ 内藤昌信グループリーダー、磁性・スピントロニクス材料研究拠点磁性材料解析グループ 佐々木泰祐 主幹研究員の2名が選出されました。

内藤 昌信 グループリーダーの顔写真
佐々木泰祐 主幹研究員の顔写真

「つくば賞・つくば奨励賞」とは「茨城県内において科学技術に関する研究に携わり、顕著な研究成果を収めた研究者を顕彰」するものです。

内藤昌信グループリーダーの授賞の対象となった研究主題は「生物を規範にした接着・コー ティング材料の実用化研究」です。佐々木泰祐 主幹研究員の授賞の対象となった研究主題は「マルチスケール組織解析による金 属材料の高性能化に関する研究」です。

授賞式及び受賞記念講演会は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開催は見合わせとなりました。
なお、受賞者への賞の贈呈は個別に執り行われる予定です。


第30回つくば奨励賞

実用化研究部門

受賞者 : 内藤昌信の顔写真(別ウィンドウで開きます)
内藤 昌信(別ウィンドウで開きます) グループリーダー
(統合型材料開発・情報基盤部門 データ駆動高分子設計グループ)

【研究主題】
生物を規範にした接着・コー ティング材料の実用化研究

氏は、「生物を規範とした接着・コーティング材料の実用化研究」を推進、さらに複数の生物の機能・特徴を組み合わせた「マルチバイオミメティック」を提案し、多様な社会ニーズに答える材料を開発してきた。ムラサキガイを模倣した研究では、没食子酸に注目、汎用性や高温高湿で高密着性を有するポリマーコーティング剤を開発し、自動車鋼板への実用化を推進している。ハリセンボン表皮構造からの着想による研究では、テトラポッド状酸化亜鉛ウイスカーとシリコーン樹脂の複合化により、大面積、複雑形状、スプレーコートが可能な高耐久性・超撥水コーティング剤を開発し、分散剤やレジスト用に実用化を進めている。新発想に基づき社会実装を意識した本研究は、今後も多様な材料の開発・実用化が期待できる。


若手研究者部門

受賞者 : 佐々木 泰祐の顔写真(別ウィンドウで開きます)
佐々木 泰祐(別ウィンドウで開きます) 主幹研究員
(磁性・スピントロニクス材料研究拠点)

【研究主題】
マルチスケール組織解析による金属材料の高性能化に関する研究

氏は、優れた成形性を示し、最終加工後の短時間時効処理でナノ析出物を分散できる熱処理型展伸マグネシウム合金の開発に成功した。この開発合金は、アルミニウム合金を超える強度と成形性を示した。氏は、透過型電子顕微鏡や3次元アトムプローブを駆使するマルチスケール組織解析技術を用いて、ミクロからナノ・原子レベルの微細組織を観察することで、強化機構の解明も行った。

これらの成果は高い評価を受け、国際一流誌に掲載された多くの論文は高い被引用件数を示し、世界的に注目されている。氏の研究によって見出されたマグネシウム合金は、今後の実社会に貢献することが強く期待される。