(独) 物質・材料研究機構 (NIMS) より
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NIMS『使える ! メールマガジン』 第23号 2013.7.10
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1. 最新研究リリース
「ガンに直接貼る抗がん剤のメッシュを開発」
2. 最新ニュース NIMS発行英文論文雑誌が世界的に大躍進
3. NIMSと「ピタゴラスイッチ」が手を組んだ科学映像 NHKでまもなく放送 !
4. 夏休み特別映像 「NIMSで原子に迫る子供たち ! 」
5. 広報誌『NIMS NOW』最新号
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◆1 : 最新研究リリース ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『抗癌活性を有する“ナノファイバーメッシュ”を作製』
~温熱療法と化学療法を同時に実現させ上皮性ガン細胞の自然死誘導に成功~
[2013.6.14]
ガン治療の3本柱、手術、放射線治療、抗がん剤ですが、昨今これらに加え
様々な手法の治療法が開発されています。その1つに温熱療法があります。ガ
ン細胞は通常の細胞に比べ、熱に弱いことから、患部の温度を高めてガン細胞
だけを殺すものです。現在は、まだ、体内のガン患部だけを安全に暖める方法
が確率されていないなど、検討課題もありますが世界的に開発が進められてい
ます。
NIMSでは、この温熱療法を比較的容易に、かつ、より高い効果で実現する可
能性のある材料を開発しました。ナノサイズの特殊なプラスチック糸でできた
メッシュです。このメッシュは、磁力に反応し熱を出します。しかも暖まると、
糸の中にあらかじめ含ませていた抗がん剤を放出するという「スグレモノ」で
す。
想定される使用法として、手術で体内のガンを切除した際に、患部にこのメ
ッシュを貼って置きます。術後、磁力をかけると、取り残しのガンがあったと
しても、体内でガン患部が暖められ温熱療法を施すことができ、同時にその部
位に抗がん剤が集中して放出されます。実は、抗がん剤は温熱療法を同時に行
うと効果が高まることが知られています。このメッシュはこの「一石二鳥作戦」
を行うことを狙って開発されました。
発表後、多くのガン患者の方々からお問い合わせをいただています。現在、
ガン細胞を使った実験で効果が確認され論文発表を行いました。まもなく動物
実験に進むことになっており、その後臨床試験へと続きます。研究グループで
は、一日も早く実用化し、必要な皆さんの元へ届けられるよう、今日も研究を
続けています。続報は随時お届けいたします。
詳細はこちらです。
http://www.nims.go.jp/news/press/2013/06/p201306140.html
◎今月のその他の研究リリース
「光を当てるだけで何度も望む場所を加工できるヒドロゲルを開発」 [07.03]
http://www.nims.go.jp/news/press/2013/07/p201307030.html
「室温でゼロ抵抗電流を運ぶ量子物質の理論設計に成功」 [06.26]
http://www.nims.go.jp/news/press/2013/06/p201306260.html
「グラフェンの伝導電子のスピン状態を解明」 [06.18]
http://www.nims.go.jp/news/press/2013/06/p201306180.html
「アルミニウム表面酸化の動的過程を解明」 [06.17]
http://www.nims.go.jp/news/press/2013/06/p201306170.html
◆2 : 最新ニュース NIMS発行英文論文雑誌が世界的に大躍進 ━━━━━━━
[2013.6.20]
NIMSは、我が国の材料科学分野の学術発展を担う役割の一端として、2004年度
以来、国際的な材料科学専門の英文論文誌 Science and Technology of Advanced
Materials (STAM) の刊行を行ってきました。現在、編集委員長 (吉田豊信、NIMS
フェロー) をはじめとする世界10ヶ国30名以上の専門家を編集委員にもち、ナノデ
バイス材料、環境基盤材料、生体材料など材料科学研究の全般を網羅、オープン
アクセスジャーナルとして、世界レベルの研究情報発信の場を提供しています。
2013年6月20日 (日本時間) に米トムソン・ロイター社が発表した2012年Journal
Citation Reportによると、STAM誌のインパクトファクター(IF値: ジャーナルの
評価指数)は、3.752と報告されました。この値は、材料科学・学際分野に類される
世界239誌中35位、日本国内では10年以上の継続材料科学誌中第1位に位置します。
2009年に2.5の壁を越え、以来継続して増加傾向にあるIF値の伸びは、国内外多方面
から注目されつつあります。日本の得意とするもの作りを広く材料科学研究段階で
支えるNIMSは、STAM誌刊行により、世界クラスの材料科学研究成果を広く国内外に
発信するという、もう一つの役割を果たしています。
詳細はこちら。
http://www.nims.go.jp/news/archive/2013/06/hdfqf1000001c2n9.html
◆3 : NIMSと「ピタゴラスイッチ」が共同製作した実験映像 NHKでまもなく放送 !
NIMSは、あの「ピタゴラスイッチ」で有名な映像制作集団、ユーフラテスと手を
組みました。物質・材料の興味尽きない世界を、独特な雰囲気の映像でみなさんに
ご紹介していこうとするプロジェクトを進めています。
このたび、その第一作が完成。NHK教育テレビで毎晩放送されている「2355」
の特集番組に登場することが決定しました。
まだ、内容はヒ・ミ・ツ ! ですが、ご覧いただいた皆さんが「へぇ~」の顔をす
ること間違いなし。ぜひ見てください。
7月15日 (月・祝) NHK教育 23:55~24:20
「2355-0655 プカ夏スペシャル」
≪NHK番組ホームページ≫
http://www.nhk.or.jp/e0655/
http://www.nhk.or.jp/e2355/
◆4 : 夏休み特別映像 「NIMSで原子に迫る子供たち ! 」
NIMSが毎月発行している広報誌NIMS NOW。7-8月合併号では、昨年から「子供にも
わかる物質材料研究」を目指した企画を行っています。今月、それに参加してくれた
子供たちが原子に迫りました ! イメージでしか知らなかった原子を直接観察したり、
さらには原子1粒1粒を動かしたり。NIMSが誇る高精細な電子顕微鏡などの最新研究
設備を、それぞれの子供が自分の手で操作し、原子の世界を体感しました。
子供たちがどんなことをして、何を見たのか。その舞台裏がこちらです。
普段、親にも見せたことのなかった表情が、そこにはありました。
その1
http://www.nims.go.jp/publicity/digital/movie/mov13071001.html
その2
http://www.nims.go.jp/publicity/digital/movie/mov13071002.html
◆5 : 広報誌『NIMS NOW』最新号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最新 (2013年7-8月合併) 号は「NIMS KIDS実験図鑑」を特集します。
NIMSでしかできない、NIMSだからこそ見ることができる面白い実験の数々を、小学生
にもわかりやすく紹介します。
また、あわせて開催されたキッズワークショップ「原子に迫る ! 」の詳細なレポート
も掲載します。夏休みに、ご家族で楽しめる1冊です。
9月号は「ナノエレクトロニクスのための新材料創製プロジェクト」の特集を予定し
ています。
※NIMSでは毎月、広報誌『NIMS NOW』を発刊しています。
ご購読の申し込み、オンライン購読、バックナンバーはこちら。
http://www.nims.go.jp/publicity/nimsnow/
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使用することはありません。
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