第94号
2019.07.11 発行
今号の内容
- 最新研究ニュース
「AIの『記憶』が鍵 ! 少ないデータから高分子の大幅な性能アップに成功」 - NIMS Award2019受賞者決定 ! データ駆動型材料研究を先導する2氏に授与
- 最新研究映像 鮮やか実験映像 #25
「前回よりさらにパワーアップ ! 今度は炭で。電池じゃないのに電気を貯める」 - 「NIMS NOW」最新号予告
1 : 最新研究ニュース
「AIの『記憶』が鍵 ! 少ないデータから高分子の大幅な性能アップに成功」
AIは、学習用のデータが多い方が精度高く予測ができます。時に数千、数万のデータが要求されますが、材料開発ではデータの取得コストが高く、さらに情報漏えいへの懸念から元データが少ないことが課題となっています。例えば高分子材料では、熱伝導性を向上させたくても、データベースには元になるデータが28件しかありません。
そこでNIMSは、AIの記憶を利用する「転移学習」に注目。別のデータで学習した“記憶”と28件のデータを組み合わせることで、高精度な予測モデルを構築。実際に熱伝導性が従来より80%も向上した高分子の合成に成功しました。
そこでNIMSは、AIの記憶を利用する「転移学習」に注目。別のデータで学習した“記憶”と28件のデータを組み合わせることで、高精度な予測モデルを構築。実際に熱伝導性が従来より80%も向上した高分子の合成に成功しました。
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2 : NIMS Award2019受賞者決定 ! データ駆動型材料研究を先導する2氏に授与
物質・材料分野の国際賞「NIMS Award」。今年の受賞者が、世界が注目する材料開発の新潮流「データ駆動型材料研究」を先導する2氏に決定しました !
Gerbrand Ceder氏 (Professor, UC Berkeley)
受賞理由 : 「第一原理計算に基づくデータ駆動型材料研究の先駆け」
Pierre Villars氏 (Director and Owner, Material Phases Data System)
受賞理由 : 「無機材料データベースPauling Fileの開発」
Ceder氏は、大量の計算データに基づいて、革新的なリチウムイオン電池正極材料などを設計・開発。実験が重視される材料開発の分野で、計算データに基づく材料設計の有効性を示し、いまや世界的な潮流となっている「データ駆動型材料研究」の先駆けとなる成果を次々と上げています。
Villars氏は、膨大な数の科学論文から独自の手法でデータを抽出し、世界最大の無機材料データベース “Pauling File”を開発。その品質の高さと網羅性から、世界中の材料データベースの基となるなど、「データ駆動型材料研究」を支える重要なデータ資源として高く評価されています。
受賞を記念したシンポジウムが、10月30日に東京国際フォーラムにて開催。世界的ムーブメントとなった「データ駆動型材料研究」への流れはどのようにして作られたのか。源流となった2氏の講演をお見逃しなく !
Gerbrand Ceder氏 (Professor, UC Berkeley)
受賞理由 : 「第一原理計算に基づくデータ駆動型材料研究の先駆け」
Pierre Villars氏 (Director and Owner, Material Phases Data System)
受賞理由 : 「無機材料データベースPauling Fileの開発」
Ceder氏は、大量の計算データに基づいて、革新的なリチウムイオン電池正極材料などを設計・開発。実験が重視される材料開発の分野で、計算データに基づく材料設計の有効性を示し、いまや世界的な潮流となっている「データ駆動型材料研究」の先駆けとなる成果を次々と上げています。
Villars氏は、膨大な数の科学論文から独自の手法でデータを抽出し、世界最大の無機材料データベース “Pauling File”を開発。その品質の高さと網羅性から、世界中の材料データベースの基となるなど、「データ駆動型材料研究」を支える重要なデータ資源として高く評価されています。
受賞を記念したシンポジウムが、10月30日に東京国際フォーラムにて開催。世界的ムーブメントとなった「データ駆動型材料研究」への流れはどのようにして作られたのか。源流となった2氏の講演をお見逃しなく !
3 : 最新研究映像 鮮やか実験映像 #25
『前回よりさらにパワーアップ ! 今度は炭で。電池じゃないのに電気を貯める』
前回、アルミホイルをラップで挟んで電気をためる実験をしました。
今回はその続編。
「アルミ」を「炭」に変えたら、さらにさらに多くの電気を貯めることに成功。
実はこれ、将来の電気自動車を1分間で充電完了、とさせるかも知れない注目の技術なんです。
しくみを知るために、ぜひ、前回のビデオを見てからご覧ください。
今回はその続編。
「アルミ」を「炭」に変えたら、さらにさらに多くの電気を貯めることに成功。
実はこれ、将来の電気自動車を1分間で充電完了、とさせるかも知れない注目の技術なんです。
しくみを知るために、ぜひ、前回のビデオを見てからご覧ください。
4 : NIMS NOW最新号予告
温室効果ガス排出の実質ゼロ実現を宣言した日本。実現にむけて普及が期待される水素エネルギーですが、普及を妨げる最大の要因が、水素の価格の高さ。特に水素を輸送・貯蔵しやすくする液化技術にコストがかかることが足かせになっており、従来の液化技術ではコストダウンが限界に達しています。
そこでカギを握るのが、磁石を使って冷やす「磁気冷凍」という技術。磁気冷凍による極低温での水素冷却を、世界で初めて実現したNIMSだから描ける水素社会実現への展望とは?次号で徹底特集します。お楽しみに。
7月下旬発行予定。購読申込はこちら↓↓
そこでカギを握るのが、磁石を使って冷やす「磁気冷凍」という技術。磁気冷凍による極低温での水素冷却を、世界で初めて実現したNIMSだから描ける水素社会実現への展望とは?次号で徹底特集します。お楽しみに。
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国立研究開発法人 物質・材料研究機構 経営企画部門 広報室
〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1 TEL. 029-859-2026 (広報室直通)
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