令和2年度 全国発明表彰「未来創造発明奨励賞」をNIMS研究者が受賞

2020.10.09


公益社団法人 発明協会「全国発明表彰」において「未来創造発明奨励賞」が、NIMS 機能性材料研究拠点 嗅覚センサグループ 吉川元起 グループリーダーに、また当受賞に伴い「未来創造発明貢献賞」がNIMS代表者の 橋本和仁 理事長に贈られました。

「機能性材料研究拠点 嗅覚センサグループ 吉川 元起 グループリーダー」の画像

機能性材料研究拠点 嗅覚センサグループ 吉川 元起 グループリーダー


全国発明表彰は、日本国内における科学技術の振興、産業経済の発展に大きく貢献している発明等に関し、功績のあった者を顕彰するもので、大正8年に科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に始まったものです。

「未来創造発明奨励賞」は、科学技術的に秀でた進歩性を有し、かつ、中小・ベンチャー企業、大学及び公設試験研究機関等の研究機関に係る発明等が対象となり、特に優秀と認められる発明等に贈呈されます。

吉川元起グループリーダーは、故Heinrich Rohrer博士、秋山照伸博士、Peter Vettiger博士と共同で、「膜型表面応力センサ (Membrane-type Surface stress Sensor, MSS) 」を発明しました。MSSは、五感センサ最後のフロンティアである嗅覚センサの実現に向けて、ニオイを電気信号に高効率で変換する小型センサ素子です。
従来の常識を覆した独特の構造を有するMSSによって、従来型センサの100倍を超える高感度に加え、小型・化学的多様性・室温動作・電気的/機械的安定性・低消費電力・高速応答など、嗅覚センサに求められる各種性能が実現しました。

また、当発明の受賞に伴い「未来創造発明貢献賞」が、NIMS代表者の橋本和仁理事長に贈られました。未来創造発明貢献賞は、未来創造発明賞もしくは未来創造発明奨励賞を受賞する発明等が法人におけるものである場合に、当該法人の代表者に贈呈される賞です。

なお、表彰式につきましては新型コロナウイルス感染症の拡大状況を踏まえ開催が中止となりました。


全国発明表彰 未来創造発明奨励賞

発明名称

人工嗅覚に資する超高感度膜型表面応力センサの発明 (特許第5649138号)

受賞者

吉川 元起
NIMS 機能性材料研究拠点 嗅覚センサグループ・グループリーダー
秋山 照伸
NanoWorld AG Project Manager
Peter Vettiger
IBM Zurich Research Laboratory retiree

全国発明表彰 未来創造発明貢献賞

受賞者

橋本 和仁
NIMS 理事長