第8回国際標準化セミナー開催報告
2025年11月06日 更新
以下の日程で、「第8回NIMS国際標準化セミナー」を開催し、NIMS内外合わせて、会議室22名、オンライン14名の方々にご参加いただきました。
【開催日時】 2025年10月23日(木)13:30-15:30
【開催方法】 会議室 & オンライン(Teams)
※NIMS所属の方は会議室参加のみ
【開催場所】 物質・材料研究機構 千現地区 先進構造材料研究棟 5階
【講演内容】
「ISO/TC 150 (Implant for surgery)におけるセラミックス材料に関する標準化」
菊池 正紀 (高分子・バイオ材料研究センター/バイオ材料分野/バイオセラミックスグループ グループリーダー)
ISO/TC 150の中でセラミックスが深く関係するのはSC 1、SC 4、SC 7、WG 16、JWG 1である。SC 1には現在3つのWGがあるが、そのうちの一つWG 3はCeramicsに関する材料標準を扱っており、筆者がそのConvenorを務めている。ここでは、水酸アパタイト系の生体活性セラミックス、ジルコニア、アルミナ、窒化ケイ素などの構造系セラミックスの標準化プロジェクトが進行しており、PLとして、あるいはexpertとして標準化を進めている。またSC 7でもPLやexpertとして活動を行っている。本講演ではPLとして関わった標準および進行中のプロジェクトについて紹介して頂きました。
「高分子系複合材料グループでの樹脂、接着剤および複合材料における規格化・標準化への取り組み」
内藤 公喜 (構造材料研究センター/材料創製分野/高分子系複合材料グループ グループリーダー)
高分子系複合材料はアプリケーションに近い材料系であり研究においても規格化・標準化が付きまとう。本講演では高分子系複合材料グループでの規格化・標準化に関わった、あるいは目指した研究例を複合材料ロッドおよび接着継手を題材として述べる。複合材料ロッドでは材料の信頼性評価からJIS化および実装化につながった例、接着継手ではISOに関連した教育啓蒙活動、JIS原案作成委員等での貢献を続けている例を紹介する。最後に、今後取り組もうと考えている極低温液体浸漬環境下での疲労試験装置の規格化やK-Program(複合材料/接着構造)での材料の規格化・標準化が重要な研究位置づけとなっていることを紹介して頂きました。
【開催方法】 会議室 & オンライン(Teams)
※NIMS所属の方は会議室参加のみ
【開催場所】 物質・材料研究機構 千現地区 先進構造材料研究棟 5階
【講演内容】
「ISO/TC 150 (Implant for surgery)におけるセラミックス材料に関する標準化」
菊池 正紀 (高分子・バイオ材料研究センター/バイオ材料分野/バイオセラミックスグループ グループリーダー)
ISO/TC 150の中でセラミックスが深く関係するのはSC 1、SC 4、SC 7、WG 16、JWG 1である。SC 1には現在3つのWGがあるが、そのうちの一つWG 3はCeramicsに関する材料標準を扱っており、筆者がそのConvenorを務めている。ここでは、水酸アパタイト系の生体活性セラミックス、ジルコニア、アルミナ、窒化ケイ素などの構造系セラミックスの標準化プロジェクトが進行しており、PLとして、あるいはexpertとして標準化を進めている。またSC 7でもPLやexpertとして活動を行っている。本講演ではPLとして関わった標準および進行中のプロジェクトについて紹介して頂きました。
「高分子系複合材料グループでの樹脂、接着剤および複合材料における規格化・標準化への取り組み」
内藤 公喜 (構造材料研究センター/材料創製分野/高分子系複合材料グループ グループリーダー)
高分子系複合材料はアプリケーションに近い材料系であり研究においても規格化・標準化が付きまとう。本講演では高分子系複合材料グループでの規格化・標準化に関わった、あるいは目指した研究例を複合材料ロッドおよび接着継手を題材として述べる。複合材料ロッドでは材料の信頼性評価からJIS化および実装化につながった例、接着継手ではISOに関連した教育啓蒙活動、JIS原案作成委員等での貢献を続けている例を紹介する。最後に、今後取り組もうと考えている極低温液体浸漬環境下での疲労試験装置の規格化やK-Program(複合材料/接着構造)での材料の規格化・標準化が重要な研究位置づけとなっていることを紹介して頂きました。
菊池 正紀 グループリーダーによる講演
内藤 公喜 グループリーダーによる講演
※受講後アンケート結果
開催後、参加された多くの方からアンケートの回答をいただきました。
満足度の理由につきまして、以下のような評価をいただきました。
- 標準化に携わる方の苦労されている点が聞けて参考になった。
- 標準化の苦労が解る講演でした。標準化を試みる上での注意点、気づきを与えていただきました。講師の先生方および本会を設定いただいた事務局の方に感謝申し上げます。 時間があれば「なぜ、デファクト化で留めずデジュール化まで目指したのか?」「標準化したメリットはあったか(業界全体で)」なども聞きたかったです。
- 講師のお二人のお話がお上手で、とても分かりやすくて時間があっという間に過ぎました。 また、それぞれ少し違う分野のお話だったのでセミナーとして良かったです。
- 規格概要についてわかりやすく説明いただけた。
- そもそも自分にあまり関わりのない分野だったのもあり、話の詳細がよく理解できなかった。 もう少し一般化した話が聞ければ嬉しかった。
- 標準化に関して全く知識のない状態でセミナーを受講したのですが、想像より広い範囲を扱っていることがなんとなく分かりました。利用実績があるとかたくさんの人がすでに使っていることが、標準化への推進力になったり、逆に国際的な標準にするにはネックになったりしているのかなと感じ、ご苦労された点などわからないなりに楽しんで拝聴いたしました。次回は前提知識をもう少し蓄えてから受講します。
- 授業と被って途中から参加したこともあり,内容についていけなかったという個人的な理由です。
- 説明はわかりやすかったです。
- ISOの内部事情に通ずる講演をご配慮頂けたこと、ならびに複合材料の標準化における苦労話をユーモアを交えてご紹介頂いたことが大変興味深かったです。
- 今回の講演会は、ものづくりにおける標準化の重要性を理解しやすく説明するとともに、研究と標準化が表裏一体であることの典型的な例として示された。材料の市場における普及戦略から標準化活動は研究と併行して進められる必要性が高いが、制約された研究時間の確保に影響を及ぼすという負の側面の実例が理解できる貴重な講演内容であった。
- 評価に関わることだけでなく研究内容も紹介いただけたことで話が聞きやすかった。
- 内藤さんの複合体構造材料の話は自分の研究にも役に立つ内容だった。
- 研究現場の方の取り組みを知ることができ有益なセミナーでした。
また、今後セミナーで取り上げてほしい講演につきまして、以下のような回答がありました。
- 半導体関連
- 国際標準化の戦略的な取り方、注意点、アドバイス(どんなチームで取組むべきか)など聞きたいです。
- 現時点でございません。ありがとうございました。
- 今後もNIMS研究と標準化に関係するテーマでの講演会を期待する。
- 積層造形