第99号

2020.02.28 発行


今号の内容

  1. 最新研究ニュース
    • 「サビでサビを作り出す !  細菌が鉄を腐食させる新しい仕組みを発見」
    • 「人類の夢“常温超伝導”へ前進 !  最高温度で超伝導になる物質の秘密」
  2. NIMS NOW 最新号予告

1: 最新研究ニュース
サビでサビを作り出す !  細菌が鉄を腐食させる新しい仕組みを発見

海水中に、鉄を錆びさせる細菌が存在します。石油パイプラインを破損させるため対策が急務の中、NIMSは2018年、鉄の電子を引き抜く特殊な酵素がサビを進行させることを突き止めました。しかしその後、その酵素を持たない細菌もサビを進行させるとの報告が・・・サビの進行には、電子を引き抜く能力が必要なのになぜ?その理由が不明だと有効な対策が打てません。

研究を続けたNIMSは、意外なところに原因を発見しました。それは「サビ」そのもの。細菌にとってはただの代謝の副産物で、いわばゴミだと考えられてきたサビ。その粒子を細胞内に取り込み、細胞外から電子を引き抜く媒介として使っていたのです。

サビでサビを進行させてしまう仕組みとは?その対策方法とは?
詳しくはこちら↓↓

人類の夢“常温超伝導”へ前進 !  最高温度で超伝導になる物質の秘密

 極低温で電気を抵抗なく伝える「超伝導」。室温で実現できれば、送電ロスがなくなり世界のエネルギー問題が解決するといわれています。そんななか、昨年ランタン水素が過去最高の—23℃で超伝導になることが報告され、世界に驚きを与えました。ただし超高圧下 (130~220GPa) という条件付き。もっと低圧で起こすには・・・世界中の研究者がその道筋を探していました。

NIMSは今回、低圧化への鍵となる現象を見つけました。それが原子核の“量子ゆらぎ”です。実は、従来の理論研究では無視されてきた量子ゆらぎ。いったいどんな現象で、低圧化に向けてどんな役割を果たすのか?

人類の夢である“室温超伝導”実現の可能性を広げる成果として、科学誌最高峰の1つ「nature」誌に掲載された本研究。詳しくはこちら↓↓

2 : 『NIMS NOW』最新号予告

ロボットが自動で実験を行い、そのデータをAIが解析・・・そんな研究環境がすでに実現され始めています。

たとえば次世代電池の開発現場。性能のよい電解液開発に向けて、ロボットが1日1000通りもの候補物質を合成し、大量のデータをAIが解析。その結果をもとに、さらに候補を絞り込んで再びロボットで自動合成することで、従来の何倍、何十倍もの速さでの新材料発見を目指して研究が進められています。

そんなデータ・AIの活用が急速に進む研究現場で見えてきた、人の手による「実験」の重要性、そして研究者の役割とは?次世代電池開発の最前線に立つ研究者が、“AIとの付き合い方”を本音で熱く語ります。お見逃しなく !

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