第52号

2015.12.09 発行


今号の内容

 国立研究開発法人 物質・材料研究機構 (NIMS) より
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     NIMS『使える ! メールマガジン』  第52号  2015.12.9
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1. 最新研究ニュース
 「電子顕微鏡の分解能の大幅アップが可能に !  明るさ100倍の電子源を開
発」
 「都市鉱山活用を低コストで実現 極微量なレアメタルを選択的に回収する
新材料」
2. ピタゴラスイッチとコラボ !  科学ムービー『未来の科学者たちへ』#08
  ~一瞬で向きが揃う !  シャープ芯の配向実験~
3. 最終案内 !  第12回GREENシンポジウム開催  2016年1月14日(木)
4. 広報誌『NIMS NOW』最新号
    
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◆1 : 最新研究ニュース ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 『計測・分析装置の性能を飛躍的に高める高輝度・細束な電子源を開発』
                             [2015.12.1]
 
 原子一つを見ることができるまでに発達し、材料の開発に欠かせない電子顕
微鏡。より鮮明な観察ができるよう今日も研究が進められていますが、そこで
重要になるのが、明るく細い電子線を発生する電子源です。明るい電子源は、
電子顕微鏡の分解能を向上させることができるのです。
 
 NIMSの研究チームは、これまで加工が難しいとされていたランタンホウ化物
単結晶のナノワイヤ化に成功し、従来のタングステン電子源より輝度が100倍、
エネルギー幅が3分の2になる電子源の開発に成功しました。実際に電顕に組み
込んで、鮮明な画像が得られることが確認できました。今後は、国内の電子顕
微鏡メーカー等と共同で電子源の製品化を進め、実際の電子顕微鏡に実装して
性能向上を目指していきます。
 
 
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※NIMS NOW最新号で電子顕微鏡の歴史や最新の研究をご覧いただけます !
 
 
 
 『高い吸着力と選択性を持つレアメタル吸着剤を開発』
                             [2015.12.7]
 
 資源の少ない日本では、製品中に使用されているレアメタルなどをリサイク
ルして利用する、いわゆる都市鉱山の活用が注目されています。特に、金、銀、
パラジウムやコバルトなどの需要が高く、製品中にごく微量にしか存在しない
これらの金属を、不純物なく取り出す技術の開発が必要とされていました。
 
 NIMSの研究グループは、これまで開発してきたHOMという多孔質の吸着剤を
改良、内部の表面積が大きいスポーク状の孔を作成、さらに、特定の元素だけ
を選択的に吸着する材料を孔の内面に付けることで、ごく微量な目的の金属イ
オンを高純度で取り出すことに成功しました。この技術は、電子材料用の原料
のリサイクルを可能にし、都市鉱山の開発を促進することが期待されます。
 
 
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◆2 : 今月の科学ムービー 『未来の科学者たちへ』#08
 ~一瞬で向きが揃う !  シャープ芯の配向実験~
 
 分子の向きを揃える。結晶の向きを揃える。
 新材料の開発において、「向きを揃えること」が、特別な性能を発揮する原
動力となることがあります。
 NIMSが取り組んでいるのは、超強力な磁力で結晶の向きを揃えようというも
の。これによって、高性能なセラミックスを作ろうとしているのですが、今回
のビデオは、その仕組みを、ピタゴラスイッチで有名な制作集団「ユーフラテ
ス」ならではの味付けで、こんな風に表現してみました。
 シャープペンシルの芯に何が起きるのか。 ご覧下さい !
 
 
  
 
◆3 : 第12回GREENシンポジウム開催 ! ━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 毎回好評のナノ材料科学環境拠点 (GREEN) シンポジウム。今回は、トヨタ
自動車電池研究部部長の射場氏ら3名の特別講演をはじめ、次世代蓄電池開発
に向けた材料・計算・計測の融合研究の新潮流をご紹介します。
 次世代蓄電池の開発に関心の高い企業の皆さまを中心に、すでに多くの申し
込みをいただいております。お申し込みがまだお済みでない方、この機会をぜ
ひお見逃しなく !
 
 
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 第12回ナノ材料科学環境拠点シンポジウム
 ~次世代蓄電池の開発に向けた材料‐計算‐計測の融合研究~
 
 日  時 : 2016年1月14日(木) 10:30-16:45 (懇親会 17:00-18:30)
 場  所 : 一橋講堂 (学術総合センター2階)  千代田区一ツ橋2-1-2
 言  語 : 日本語
 参加費  : 無 料
 
 
 ■特別講演
 トヨタ自動車株式会社電池研究部部長 射場英紀氏
 「次世代電池の共通課題解決のため基盤技術に期待すること」
 
 東京大学工学系研究科教授 山田淳夫氏
 「新材料開発を基軸とするナトリウムイオン電池システムの構築」
 
 名古屋工業大学大学院工学研究科准教授 中山将伸氏
 「リチウムイオン電池セラミックス材料の探索とマテリアルズ・インフォマ
  ティクス」
 
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 シンポジウムの詳細は下記をご覧ください↓↓
 
 
【参加登録のお願い】
 事前参加登録が必要ですので、以下よりご登録をお願いいたします。
 
 
 
◆4 : 広報誌『NIMS NOW』最新号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 物質の分子構造を解明する装置「NMR」の心臓部にあるのは、超強力な磁場
を発生する超伝導磁石です。今注目の超伝導リニアにも欠かせない技術であり、
他にも多くの分野で応用されています。
 
 NIMSには、新しい超伝導体の開発やその線材化など、超伝導磁石の開発に不
可欠な技術が脈々と受け継がれています。今回、それらの技術を結集し、つい
に世界最高磁場を発生するNMRの開発に成功しました。リーダーの死、完成目
前での大震災、世界規模のヘリウム供給停止…。これらを乗り越え、不可能と
されたながらも完成できた世界一のNMRに迫りました。
 
 
 
 
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