第46号

2015.06.24 発行


今号の内容

 国立研究開発法人 物質・材料研究機構 (NIMS) より
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     NIMS『使える ! メールマガジン』  第46号  2015.6.24
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1. 最新研究ニュース
 「再生医療に必須 細胞増殖の足場材料を簡便に大面積化!」
  「増殖因子を添加せず 材料だけで血管新生を促進する膜を開発」
2. 大好評 ! NIMS科学映像 新シリーズ 『材料が作る日常品』#2 
   ~電気で振動する材料~  これが可能にしたカメラのあれって??
3.第15回NIMSフォーラム開催決定 !  
  ~「超」のつく材料と技術、もってます~
4.広報誌『NIMS NOW』最新号
    
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◆1 : 最新研究ニュース  : ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 『超分子カーボン材料のパターン化による細胞の分化制御に成功 [2015.6.3]
  ~再生医療の実現にむけて、足場材料の大面積化を可能にする技術の開発~                          
 
 病気や事故などによって、体の組織・臓器の一部が機能しなくなったりした
場合に、患者自身の細胞から組織をつくって移植する、再生医療の研究が進ん
でいます。その実現のために、細胞培養の土台となる材料、いわゆる「足場材料」
をなるべく大きな面積で作製したいのですが、これまでの方法は煩雑な手法が
多く、大面積化が困難でした。
 今回NIMSの研究グループは、炭素材料の1つであるフラーレンの柱状結晶を用
いて、 (1) 水面に浮かべ (2) 圧縮し (3) 基板に転写する、というわずか3ステ
ップで、足場材料の表面にナノスケールのパターンを形成することに成功しまし
た。この方法を使えば、大面積の足場材料が簡単に作製できるだけでなく、細胞
の分化制御も可能なことが実証されました。再生医療の促進に大きな一歩です !
 くわしくはこちら。
   
   
   
  『材料のみで血管新生を促進する組織接着性多孔膜を開発』 [2015.6.16]
     ~高価な細胞増殖因子の添加が不要 医療費削減に期待~                           
 
 こちらも医療に役立つ新材料のニュースです。糖尿病により血流が不足してし
まうと、手足が壊死を起こして最悪切断に至ることがあります。それを防ぐため
に、材料に細胞増殖因子を浸みこませて患部に埋め込み、血管新生を促す研究が
行われてきました。しかし、体外で培養した細胞増殖因子は高価な上、効果が低
下しやすく、また材料を患部に留めておくための接着技術もほとんど検討されて
いませんでした。
 そこでNIMSの研究チームは、体の中にある細胞増殖因子をキャッチして内部に
取り込み、血管新生を促進する材料を開発しました。この材料、体内の酵素で分
解されることで、取り込んだ増殖因子を徐々に放出して血管新生を促進します。
しかも接着性が高く、長く患部に留まることができます。治療の質を下げずに、
医療費の削減を実現するかもしれないこの新材料。
 くわしくはこちらをご覧ください。
 
 
 
 
◆2 : 科学映像 新シリーズ 『材料が作る日常品』#2 ━━━━━━━━━━━
    ~電気で振動する材料~
 
 新しい材料が、新しい世界を創り出す。 自転車、カメラ、炊飯器、ライト…。
 
 さまざまなモノが持つ機能は、さまざまな材料が実現している。
どんな材料の、どんな性質が、日常品のどんな機能を可能にしているのか。
モノを分解し、機能の元となる材料をとりだし、その材料の特性を明らかにします。
 
シリーズ2回目は電気で振動する材料「圧電材料」。
あの、独特な動き、正確さと素早さの両立。この材料が実現していたんですね。
 
 
 
 
 
◆3 : 第15回NIMSフォーラム開催決定 !  ━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~「超」のつく材料と技術、もってます~
 
   世界有数の材料研究機関であり、特許料収入も日本のすべての公的機関&大学
でダントツ1位を誇るほど「使える材料」を生み出しているNIMS。その最新成果を
披露するのがNIMSフォーラムです。
 今年の開催日程が決まりました。ぜひ、今からスケジュールの確保をお願いします。
 
   日 時 : 10月7日(水) 10:00-17:30
   場 所 : 東京国際フォーラム (東京 有楽町)
   参加費 : 無 料
 
なお、今年は企業の皆さまを対象に、NIMS研究担当者との個別相談会も実施します。
事前受付を8月上旬から開始する予定です。
 
 
 
 
◆4 : 広報誌『NIMS NOW』最新号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
  最新号「基礎研究を社会へつなげる」号が発行されました。NIMSが取り組む、
 企業との連携をクローズアップしています。
 
  材料科学の基礎研究をおこなうNIMSですが、その成果が実際に社会で「使わ
 れる」ためには、産業界との強い連携が必要です。国内の公的研究機関や大学の
 中で他を抜きん出る特許収入をあげているNIMSの知的財産戦略の展望や、産業
 界トップリーダー達がNIMSへの期待を語るインタビューなどを多数収録。
   ぜひ最新号でご確認ください。
   
 
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