分子が金属のどこにどのように吸着しているかの識別に成功
—高性能分子デバイス実現に道拓く—
2016.02.15
東京工業大学
物質・材料研究機構
東京工業大学とNIMS MANAの研究者らは、分子の吸着構造を区別できる単分子分光法の開発に成功しました。
概要
東京工業大学大学院理工学研究科の金子哲助教と木口学教授、物質・材料研究機構の塚越一仁国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 (MANA) 主任研究者らは、分子の吸着構造を区別できる単分子分光法の開発に成功しました。単分子の電流—電圧特性、表面増強ラマン散乱(SERS)の同時計測を可能とするシステムを新たに構築して実現しました。
開発したシステムを金電極に架橋したベンゼンジチオール (BDT) 単分子に適用し、分子が特定の吸着構造をとる場合のみSERSが観測されることを明らかにしました。これは世界で初めての吸着サイト選択的な単分子分光計測です。今回は、金属電極間に架橋した単分子についてサイト選択的な分光計測に成功しましたが、今後は特定の吸着構造をもつ分子のみを抽出し集積化することで、究極の微細化と高信頼性を実現する分子デバイス開発を目指します。
研究成果は1月27日発行の米国化学会誌「Journal of American Chemical Society」に掲載されました。
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