第2号
2011.10.12 発行
今号の内容
(独) 物質・材料研究機構 (NIMS) より ■─────────────────────────────────■ NIMS『使える ! メールマガジン』 創刊第2号 2011.10.12 ■─────────────────────────────────■ ※登録解除、お問い合わせはこちらから。 mailmag[at]nims.go.jp 題名に「登録解除」「問い合わせ」など表記してください。 ──────────────〔 もくじ 〕─────────────── 1. 最新研究リリース ~超高速で形成する有機導電材料の開発に成功~ 2. NIMSフォーラム開催 『気の遠くなる時間が生んだ技術が、そこにある』 3. 速報 ! メルマガ限定 成果インタビュー NIMSフォーラムミニ講演から 4. 広報誌『NIMS NOW』最新号 5. お知らせ 技術質問コーナー ─────────────────────────────────── ◆1 : 最新研究リリース ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『超高速で形成する有機導電材料の開発に成功』 [9月21日] ~次世代積層デバイスにおける3次元立体配線も低コストで可能~ 先週、ノーベル賞の発表が行われました。今年、日本人の受賞はありません でしたが、NIMSはノーベル賞に称えられた偉大な成果を使って、革新的な技術 を生み出しました。 世界の大都市で土地の有効活用のため超高層マンションが林立するように、 エレクトロニクスの世界でも平面から立体へ、3次元的にデバイスを積み重ね、 さらなる高集積化を実現する研究が世界中で行われています。その際、積み上 げた各層を結ぶ「縦の配線」をいかに作製するかが課題となっています。今回、 NIMSはこの問題を解決、超高速で低コストに「縦の配線」を作ることに成功 しました。 ポイントは、導電性有機ポリマーと光です。 現在、「縦の配線」は銅やタングステンを使い、めっきや化学蒸着という方法 で配線しています。しかし、金属を使う配線技術には、①複雑な準備工程が必要 ②形成速度が遅く数時間かかる という理由から生産コストが高くなります。 そこでNIMSが目を付けたのが、2000年に白川博士がノーベル賞を受賞した 電気を通すプラスチックです。これなら成形が簡単。しかも光の照射だけで、 配線を形成する反応を制御できるのです。 方法は簡単です。導電性プラスチックの原料と銀や銅の金属イオンを混ぜ、 紫外線を当てるだけ。従来数時間かかっていた「縦の配線」形成が、わずか 数分間で行えます。原料が液体のため扱いやすいことも大きな利点です。 詳しいアイディアと方法、データはこちら。 http://www.nims.go.jp/news/press/2011/09/p201109210.html 半導体の3次元集積化は国家戦略です。白川博士が発明した材料とNIMSが 開発した技術のコラボレーション。日本が半導体技術で再び世界をリードする ことを目指す大きな成果にご興味がある企業の方、いつでもご連絡ください。 ◆2 : 開催 ! NIMSフォーラム ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アポロ11号が月面着陸した1969年7月20日よりも1か月早く開始され、 40年以上の歳月をかけてようやく終了した研究があります。社会の安全を 守るため、気の遠くなるような時間をかけて行われた試験。火力発電所や ボイラーで使われる耐熱合金の強度測定です。高温高圧のもとで使われる 配管の部材を、同じ条件でひたすら引っ張り続ける。耐熱綱といえども 数十年の間に伸びて、ついには破断します。果たしてどれだけの年月に 耐えられるのか…。ここで得られたデータがあるからこそ、数十年稼働 し続けた発電所が今日、この瞬間も安全であると言い切れるのです。 こんな地道な実験を行う世界でも数少ない研究所が、物質・材料研究 機構です。 数千種を超える金属のデータ集は、世界の国々で利用されています。 あなたも、お探しのデータを発見できるかも知れません。 『気の遠くなる時間が生んだ技術が、そこにある』 NIMSフォーラム。26日開催。 ———————————————————————————— 今年もNIMSの最新成果を一同に集める展示会、NIMSフォーラムが 開催されます。あなたの企業を変える技術を、直接ご覧ください。 2011年10月26日 (水) 10 : 00~18 : 00 〔受付開始 9 : 30〕 有楽町 東京国際フォーラム ホールB7 本日から受付開始 ! 詳細・お申し込みはこちら http://www.nims.go.jp/nimsforum/registration.html ◆3 : 速報 ! メルマガ限定 成果インタビュー ~NIMSフォーラム ミニ講演から~ メルマガ会員の皆様に、一足先にお送りする動画配信です。 来るNIMSフォーラムでは、企業の皆様にお知らせしたい研究成果を たくさん用意しています。数々の成果をより深くご理解いただくために、 開発者がミニ講演とポスター解説を行うことで、ご来場の皆さまに 直接成果をご説明することにしています。 61ある成果発表の中から厳選した4つのテーマについて、成果の 一部をメルマガ会員の皆さまに一足先にお届けします。 1.放射線セシウムを完全に閉じ込める新材料 http://www.nims.go.jp/publicity/digital/movie/nimsforum11_mov01.html 2.フラーレンナノウィスカーに秘められた可能性 http://www.nims.go.jp/publicity/digital/movie/nimsforum11_mov02.html 3.大型軟骨組織の再生に成功 再生医療用多孔質材料の開発 http://www.nims.go.jp/publicity/digital/movie/nimsforum11_mov03.html 4.超小型・超高感度 ! 膜型表面応力センサー http://www.nims.go.jp/publicity/digital/movie/nimsforum11_mov04.html ◆4 : 広報誌 『NIMS NOW』━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 最新号 (2011年10月号) の特集は、SPring-8のNIMS。世界最大級の放射光 施設SPring-8には、NIMSの専用施設があるのをご存知でしたか?新規の物質 探索と構造解析をより高精度に行うために、専用ビームラインをもっている のです。 特集では「放射光とは何か」から「NIMSがどのような実験をSPring-8で 行っているか」を詳しく紹介。さらに最新の使用事例を交えて紹介します。 http://www.nims.go.jp/publicity/nimsnow/vol11/vol11_04.html 次号、11月号はハイブリッド材料の研究開発特集。 軽量で信頼性の高いハイブリッド材料の研究開発に迫ります。 ※NIMSでは毎月、広報誌『NIMS NOW』を発刊しています。NIMSで行われて いる研究をご紹介することを目的とし、さらには物質・材料分野の最新動向 をも知ることできます。各号1つのテーマとし、その現状と研究動向を 研究者がさまざまなアプローチで記事を執筆。既に通算120号を超える 『NIMS NOW』は、物質・材料研究すべてのフィールドを網羅する、 分野横断的な最新辞典です。 ご購読の申し込み、オンライン購読、バックナンバーはこちら。 http://www.nims.go.jp/publicity/nimsnow/index.html ◆5 : お知らせ & 技術質問コーナー ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●TIAナノグリーンワークショップ 『TIAナノグリーンが提案する、新しい産業界との連携』10月18日開催 つくばイノベーションアリーナ (TIA) はつくばに位置する産総研、NIMS、 筑波大学と産業界が力を結集し、ナノテクノロジーの産業化と人材育成を 一体的に推進する世界的なナノテクノロジー研究拠d点を形成する為に設立 されました。特にTIAナノグリーンはNIMSが中心となり、これまでに蓄積した 基礎・基盤、材料技術を核として、革新的な環境・エネルギー技術の創出を 目指しています。この実践にあたり、TIAナノグリーンでは、グローバル・ オープン・イノベーション方式での連携を基本としつつ、参加者の要望に 応じて、様々な形態の連携を柔軟に提供します。本ワークショップはその 運営方針、連携の仕組み、技術開発テーマなどをご説明し、皆様からの ご意見を伺うことを目的に、企画したものです。 会場 学術総合センター講堂 (一橋記念講堂) 東京都千代田区一ツ橋2丁目1番2 学術総合センター2階 開催日時 10月18日 午後1時30分~ (開場 午後1時) 参加料 無料 http://www.nims.go.jp/collaboration/tia-nano/events/hdfqf1000000dqtb.html ●『技術質問コーナー』受け付け中 NIMSでは、物質・材料に関する質問をお受けいたします。一般的な内容 にとどまらず、一歩踏み込んだ専門的・技術的な質問にも可能な限りお答 えします。質問はメルマガ内に示されるアドレスで受け付け。質問者の了 解を得たものについては回答もメルマガで公表します。 受付はメールにて : mailmag[at]nims.go.jp ─────────────────────────────────────── ※本メールマガジンに関するお問合せはこちらまで pr=nims.go.jp ([ = ] を [ @ ] にしてください) ※メルマガ登録解除は下記アドレスに【空メール】をお送りください nims.unsubscribe=fofa.jp ([ = ] を [ @ ] にしてください) ─────────────────────────────────────── 独立行政法人物質・材料研究機構 企画部門 広報室 〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1 TEL. 029-859-2026 (広報室直通) URL:http://www.nims.go.jp/ ※掲載記事の無断転載を禁じます。 Copyright (c) NIMS. All rights reserved.
メールマガジンのご購読
-
以下のメールアドレスに空メールをお送りください。送信後、ご登録完了メールをお送りいたします。
nims.mailmag=fofa.jp ([ = ] を [ @ ] にしてください)