地球温暖化や新型コロナウイルス感染拡大など、地球規模での課題解決にむけて、研究成果を即時かつ公平に普及させるオープンサイエンスの推進が強く求められています。本年5月のG7においても「研究データや論文を含む科学的知識を公平に広めながら、オープン・サイエンスの拡大で協力」することが宣言され、これを受けて総合科学技術・イノベーション会議 (CSTI) では、公的資金による研究費の2025年新規分公募から、研究論文著者最終稿の即時公開の義務付けが検討されるなど、オープンサイエンスを推進する動きが加速しております。
STAM誌は、NIMSとEmpaが共同で発行を支援する国際学術誌として、材料科学分野のトレンドを世界へ発信する使命のもと、2008年には購読料を無料とするゴールドOAジャーナルへ転換するなど、オープンサイエンス推進の先駆的な取り組みを行ってきました。一方、多くの学術誌においてもOA化が進む中、購読料に代わって著者が負担する論文掲載料が高騰し、研究成果の公平な普及に向けた課題となっていました。
そこでNIMSは、STAM発刊25周年を迎える2025年度に向けて、Empaと共同でSTAMのAPC無料化を支援することを決定しました。購読料と掲載料のいずれも無料となり、より一層公平な研究成果の公開とアクセスが可能となります。NIMSは、STAMのAPC無料キャンペーンを通じて、オープンサイエンスの拡大に貢献いたします。