第3回 技術開発・共用部門オープンセミナー
~MDPF利活用事例紹介シリーズ[AtomWork-Adv]~

2024年10月17日
第3回 技術開発・共用部門オープンセミナーを開催します。
MDPF利活用事例紹介のシリーズでは、NIMSデータ中核拠点(MDPF)が提供するDICEサービスのユーザを講師にお招きし、各サービスをどのように利用し、新しい材料の発見や研究の効率化につながったかについてご紹介いただきます。
AtomWork-Advをはじめとしたデータサービス、材料データの利活用に関心のある方々を広く対象にしたオンラインセミナーです。

イベント概要

イベント・セミナー名 第3回 技術開発・共用部門オープンセミナー
~MDPF利活用事例紹介シリーズ[AtomWork-Adv]~
会場

オンライン開催 (Microsoft Teams)

開催日: 時間 2024年10月17日 15:00-16:00
参加方法 事前登録が必要です(参加費無料)。以下のURLよりお申込みください。
https://events.teams.microsoft.com/event/1b97e939-39a8-4e98-9252-6541db2fe91f@dca88378-b099-4193-9bb0-dfd0fa1bba75

講演内容

小山 幸典 主幹研究員の写真

講師

小山 幸典
国立研究開発法人物質・材料研究機構
マテリアル基盤研究センター データ駆動型無機材料グループ
主幹研究員

題目
『所望の発光色を持つ新規Eu2+賦活蛍光体のデータ駆動型材料探索』

Eu2+を発光中心とする蛍光体は発光特性がホスト化合物によって大きく変化し、発光色は近赤外から近紫外まで様々である。そのため、応用分野に適した発光色を持つ蛍光体を効率よく探索することが期待されている。発光色は概ね発光スペクトルのピーク波長で決まり、これを予測するための経験則や理論計算の試みはあるが、予測の定量性に課題がある。そのため、従来研究では、発見された蛍光体の発光色に適した応用分野を探すというシーズ起点の研究開発となっていた。そこで、本研究では、既知のEu2+賦活蛍光体のデータセットから発光スペクトルのピーク波長を機械学習し、機械学習モデルが緑色発光と予測するホスト化合物候補を無機化合物データベースAtomWrok-Advから探索し、提案された候補化合物を実際に合成・評価するというデータ駆動型の新規蛍光体探索を行った。検証実験により3種類の新規Eu2+賦活蛍光体を発見したが、これらはいずれも機械学習の予測した通りの緑色、あるいは、青緑色の発光を示した。講演では機械学習や検証実験について、詳しく紹介する。

【参考論文】
Y. Koyama, H. Ikeno, M. Harada, S. Funahashi, T. Takeda, N. Hirosaki
“Rapid discovery of new Eu2+-activated phosphors with a designed luminescence color using a data-driven approach”, Mater. Adv., 2023,4, 231-239.
https://mdr.nims.go.jp/concern/publications/1n79h7808

お問い合わせ先

技術開発・共用部門
材料データプラットフォーム(MDPF) 運営室

E-Mail: mdpf-pr=ml.nims.go.jp ([ = ] を [ @ ] にしてください)