物質・材料研究機構 (NIMS) と山口市、森ビル都市企画の3者による事業連携に関する協定を締結
山口市
国立研究開発法人物質・材料研究機構 (NIMS)
森ビル都市企画株式会社
NIMSと山口市、森ビル都市企画株式会社は、2022年11月18日、「ウェルビーイングにつながる産業創出をテーマとした事業連携に関する協定」を締結しました。
概要
- 国立研究開発法人物質・材料研究機構 (理事長 : 宝野和博、以下「NIMS」) と山口市 (市長 : 伊藤和貴) 、森ビル都市企画株式会社 (代表取締役社長 : 山門靖夫、山口市産業交流拠点施設指定管理者) は、2022年11月18日、「ウェルビーイングにつながる産業創出をテーマとした事業連携に関する協定」を締結しました。今後、NIMSの保有する材料技術シーズの活用をはじめ、ヘルスケア産業等の創出及び支援、まちづくりに資する事業を3者が相互に連携して展開していきます。
- 本協定の下、NIMSと山口市、森ビル都市企画株式会社は、次の事項について連携・協力して取組を促進していきます。
- ウェルビーイングにつなげることを目的とした、NIMSが保有する材料技術シーズを活用した実証実験等に関すること
- 実証実験等を契機とした、ウェルビーイングにつながる産業創出に関すること
- 山口市が取り組むまちづくり及び産業支援に関すること
- 実証実験の第1弾は、NIMS開発の蒸汗センサを用いた脱水症・熱中症の予防を目的として、山口市産業交流拠点施設に設置されたMEDIFITLAB (メディフィットラボ) 内のスポーツクラブにて行われます。蒸汗センサ (モイスチャーセンサ) は、NIMS 機能性材料研究拠点 電気化学センサグループ 川喜多 仁 グループリーダーによって開発され、本センサを用いた高齢者ケア施設等における小規模な試験では、汗の量と体水分の変化率との間に相関があることが見出されております。今回、メディフィットラボ施設にて被験者の年齢幅や人数を増やし、被験者の運動前後における蒸散する汗 (蒸汗) の量、体温、体重 (体水分) の変化率、心拍数等との相関を統計的に解析します。それにより蒸汗量に基づく体水分の変化率の推定精度を高め、先々の脱水症・熱中症を予防する仕組みづくりに役立てることを目指します。
プレスリリース中の図 : 蒸汗センサ (左) と、蒸汗センサを用いて汗の量を計測している様子 (中央、右)