原子の立体配置図を克明に描き出す

原子の立体配置図を克明に描き出す

技術開発・共用部門 材料創製・評価プラットフォーム 電子顕微鏡ユニット
主幹エンジニア

Q1.どのようなお仕事をしていますか?

3次元アトムプローブや電子顕微鏡という装置を用いて、さまざまな材料やデバイスのナノ組織構造を解析したり、それらの装置の維持管理をしています。特に3次元アトムプローブというのは、金属や半導体、絶縁体材料のなかの原子配列を3次元で可視化できるユニークな手法です。国内外を問わず多くの企業、研究機関、大学と共同で研究を実施しており、ナノ組織構造解析の面から材料・デバイスの研究開発をサポートしています。

Q2.やりがいを感じる時や、NIMSで働く魅力は何ですか?

NIMSはたくさんの企業とも共同で研究を行っているため、実際に社会で使われている材料や、将来的に使用が期待される新規材料やデバイスの開発に、身近な距離で関わることができます。さらにNIMSには世界最新鋭の実験装置群が数多く整備されているのみならず、海外からの研究者や大学院生も多く在籍しており、国際的な雰囲気のなかで最先端の研究に積極的に関わることができ、常に刺激的です。

Q3.現在力を入れて取り組んでいることを教えてください

現在、3次元アトムプローブや電子顕微鏡解析用のサンプルの自動作製技術の確立を目指して取り組んでいます。技術者としての経験や技術を「自動化」して、実験の効率化や再現性よくデータを取得することを可能にするものです。装置メーカー各社もこのような「自動化」に取りくんでいますが、NIMSでこれまでに培ってきた知見を基に、新しい視点からのサンプル作製の「自動化」を実現したいです。

Q4.技術系職を志望する学生さんへメッセージをお願いします

技術系ではさまざまな実験装置を扱うことになると思いますが、装置にトラブルはつきものです。装置の操作方法を覚えるだけでなく、その操作が具体的に裏で何をしているのか、を理解しておく必要があります。しかも実験装置は日進月歩で発展しつづけています。従って、常に、自分で納得のいくまで理解しようとすること、それから、学びつづけること、が大事になると思います。と、偉そうなことを言っていますが、私ももっと勉強しなければ、と反省しながらの日々です。