シンガポールA*STARからの調査団がNIMSを訪問

2023.08.23 更新
2023年8月1日、シンガポール科学技術研究庁 (A*STAR) より、アシスタントCEOのProf. Lim Keng Huiとその傘下の3つの研究所からエグゼクティブ・ディレクターら4名がNIMSを訪問し、今後のA*STARとNIMSの新たな国際共同研究の可能性に関する意見交換を行いました。

その後、NIMS内3ケ所のラボ( 分子メカトロニクスグループ、データ駆動高分子設計グループ及び材料創製・評価プラットフォーム バイオ分析ユニット)を視察されました。

左 : NIMS宝野理事長 右: A*STAR, Assistant CEO, Dr. Lim Keng Hui



シンガポールでは2002年、効率的な研究機関間の共同研究を促進することを目的に、シンガポール科学技術研究庁 (Agency for Science, Technology and Research : A*STAR) が貿易産業省 (MTI) の下に設置されました。
このA*STAR傘下には、8つの理工学系研究所と6つのセンター、9つのバイオメディカル系研究所と2つのセンターがあり、産学連携を重視した研究成果の社会実装化を強く意識した研究開発が行われています。

組織としての研究力は、非常に高く、A*STARのField-Weighted Citation Impact 1.8(SciVal分析による)は、世界でも上位に位置するシンガポールを代表する研究機関として位置づけられています。

また、国内のシンガポール国立大学他の提携大学の大学院生がA*STAR傘下の研究所で研究を行い、博士号を取得するための経済的サポート制度があり、外国籍の学生もこのサポートをうけることができるので、世界60ケ国から学生を受け入れ若手人材の育成を行っています。

それに加え、A*STARの研究者と企業のコラボレーションも多数行われ、シンガポール政府からの大きな資金的援助 (スタートアップ資金) をえて、研究成果の社会実装化に精力的に取り組んでいることが知られています。
今回の調査団との意見交換を通して、両者の目指す国際的学術連携活動、若手人材育成活動及び研究成果の社会実装化への取り組み方針が大変よく似ていることから、新たな両者の共同研究が、大きな研究成果を生む可能性があるとの認識を共有することができました。
 
そこで、NIMS内にコンタクトパーソンが任命され、マッチメイクのためのオンラインワークショップ(10月開催予定)やその後の個別オンライン会議をへて、より具体的な共同研究プランづくりを始めることになりました。
 
今後、両機関の間で、活発な共同研究プロジェクト活動が推進され、実りある研究成果が得られることが期待されます。

図1 シンガポールA*Starからの調査団 (写真手前) と
NIMS関係者 (写真おく) との意見交換の様子の写真.


図2 Dr. Lim Keng Hui (Assistant CEO, A*STAR, 向かって右)
とDr. Kazuhiro Hono (NIMS President、向かって左)の記念写真.




このページの情報についてのお問い合わせ

国際・広報部門 学術連携室
TEL: 029-859-2477
E-Mail: academic-collaboration=nims.go.jp([ = ] を [ @ ] にしてください)