半導体ナノ集積グループについて
シリコン(Si)等のIV族半導体CMOSトランジスタやCFET技術(Siプラットフォーム)における2030年代1nmプロセス以降の「次」の材料・デバイス技術に向けて、Siプラットフォームに適用可能な多彩な異種半導体ナノ材料集積技術の研究開発を広く展開し、次世代半導体ナノ材料・物性に係る基礎研究と、半導体ナノエレクトロニクスデバイスの新奇集積技術実現に向けた応用研究の両輪で研究を進めます。
「次世代半導体の技術革新はトップダウン微細加工だけで実現できるか?」という技術的・学術的な問いに対して、我々半導体ナノ集積グループで目指す基盤材料技術では、「トップダウン、ボトムアップ、いずれか一方の技術だけで全てを実現する必要はない」という自由な発想から、本グループリーダーらが独自に培ってきた縦型半導体ナノワイヤのようなナノ構造のボトムアップ位置制御成長技術を駆使しつつ、成熟するトップダウン微細加工や表面活性化常温接合技術も最大限活かす「いいとこ取り」半導体ナノ集積技術を目指します。
専門分野・研究対象
ボトムアップでしか実現し得ない新奇半導体ナノ材料に向けた集積技術
従来型の薄膜結晶成長では実現困難な半導体ヘテロ接合ナノ構造、とりわけ本グループリーダーらによる独自の縦型ナノワイヤ構造化により、バルク・薄膜では存在しない結晶構造や特異な電子物性を実現可能です。比較的高温での結晶成長や特殊な結晶面方位ウェハが必要な縦型半導体ヘテロ接合ナノワイヤ等の場合、前工程(FEOL)におけるボトムアップ位置制御成長(有機金属気相成長(MOVPE)法、化学気相堆積(CVD)法等)の後、表面活性化常温接合等、Si上の貼り合わせ技術により、ウェハ結晶面方位を問わず、Siプラットフォーム上で異種半導体ナノ材料集積を実現する技術を目指します。
トップダウン+ボトムアップの「いいとこ取り」半導体ナノ材料集積技術
一方、中工程(MOL)・配線工程(BEOL)の温度以下(< 400ºC)に向けた技術では、2次元ナノシート材料に対して、Si上の直接低温成長技術を確立します。これまで培った独自技術を基に、Siプラットフォームにおけるトップダウン微細加工で実現するCFET等の次世代半導体トランジスタ構造上で、遷移金属ダイカルコゲナイド(TMDC)に代表される2次元ナノシートチャネル材料を、欲しい場所にだけ低温合成可能なボトムアップ位置制御成長技術の確立を目指します。
グループメンバー
