2次元半導体グループについて
二次元物質の科学と応用
私たちの研究グループでは、ナノメートルスケールの特徴的な構造を持ち、従来の三次元物質とは異なる特性を示すナノ物質系の研究に取り組んでいます。特に、厚さが原子1〜数個分という極限的に薄い二次元物質に着目し、次世代の半導体デバイスを見据えた基礎研究および応用展開を推進しています。
専門分野・研究対象
高品質二次元半導体の実現とエレクトロニクス応用
代表的な二次元半導体である『遷移金属ダイカルコゲナイド(TMD)』は、原子レベルの薄さと平坦な表面を有し、厚さ1 nm以下でも優れた電子輸送特性を発揮することから、次世代半導体チャネルとして大きな注目を集めています。しかしながら、実用的なデバイス応用に向けては、結晶性の向上、ドーピング制御、低接触抵抗電極、高品質絶縁膜の形成、さらにはそれらを統合する集積プロセスなど多くの技術的課題があります。
本グループでは、これらの課題解決に向けて、成長技術の高度化とプロセス開発に重点を置き、次世代のトランジスタ構造に必要となる要素技術の確立を目指して研究を進めています。


新規ナノ材料の探索と機能開拓
ナノ物質系の潜在的な機能を引き出し、さらに新たな機能を付加するためには、その構造制御が極めて重要です。たとえば、二次元物質はそのシート状構造を筒状や巻物状に変形させることで、新たな構造的自由度を持つナノチューブやナノスクロールへと展開できます。また、二次元および一次元物質においては、複数材料の接合や空隙への原子・分子の導入により、独自の周期構造を持つ結晶を創出することもできます。
本グループでは、TMDのヘテロ接合構造や、遷移金属モノカルコゲナイド細線(ナノワイヤー)などを対象に、構造の精密制御とそれに基づく機能の開拓を目指して研究を進めています。



グループメンバー
宮田 耕充
グループリーダー
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関連リンク
- グループのウェブサイト (作成中)