本センターでの研究開発
【手段と技術(合成・加工)】
本センターで使われる技術には、大きく分けて、合成・製造技術と評価解析技術があります。
このページでは、特に、合成・加工方法を取り上げます。評価・計測方法は、【評価・計測方法】のページをご覧下さい。
合成・加工技術も多岐にわたります。まず、温度を上げて物質を反応させたり、溶融させたりして目的の材料を得る手段で、いわゆる「炉」を使う手段です。 それに対して、比較的低い温度で、すなわち、ビーカーやフラスコからイメージされる化学的な手法で合成する手段も用いられます。それは、水溶液などの液体から物質を合成する手段になります。また、液体を使う、溶解課程を伴わないプロセスもあります。例えば、粉体を液体中に分散させるプロセスがそれにあたります。分散プロセスは、材料合成において非常に重要です。
他にも、気化させた原料を基板上に固体として析出させて材料を合成する手段もあります。そうした、気相から固相を析出するプロセスは、真空中の環境での高純度合成によく用いられます。さらに、本センターでは、素子形成などのため、微細加工技術等の形状形成技術も活用されます。
外部機関の方が利用できる装置も設置されています。興味のある方は、是非お尋ね下さい。
【評価・計測方法】のページはこちらへ
本センターにおける、固相反応や融液プロセスなどの高温を使った製造プロセスについてご紹介します。
高温ガス反応
高温にした固体とガスを反応させて行う合成方法です。アンモニアを使った窒化物合成等が典型です。
本センターにおける、液相プロセスの手法についてご紹介します。
コロイドプロセス
液体に分散させた微粒子の挙動を制御して、材料特性を引き出すためのプロセスです。
場を利用したセラミックス粒子配向制御
懸濁液からのフォトニックコロイドシートの製造
溶液からの析出
溶媒中に溶解させた原料を固体として析出させることで材料を合成します。
溶液からの粒形制御されたナノ粒子の析出
水熱合成法:臨界状態の水溶液からの結晶析出
本センターにおける、気相成長についてご紹介します。
分子線エピタキシー(MBE)
真空中で原料を気化させ、ウエファー上に析出・結晶化させるプロセスです。
量子ドット・量子井戸の形成
担当:半導体エピタキシャル構造グループ
間野 高明 ・
大竹 晃浩 ・
川津 琢也
化学気相成長(CVD)
ガス流で運ばれた原料分子が基板表面で反応し、析出・結晶化するプロセスです。
ハイドライド気相成長(HVPE)
原料金属を塩化物ガスとして基板上に輸送し、基板に結晶を析出させる結晶成長法です。
パルスレーザー蒸着(PLD)
レーザーパルス照射によって蒸発した原料が基板ウエファに析出して結晶化する薄膜成長プロセスです。
スパッター蒸着
プラスマをつかって気化させた原料を、ウエファー上に堆積させて結晶成長させ、薄膜結晶を合成します。
本センターにおける、加工プロセスについてご紹介します。
リソグラフィー
電子線や光によってレジスト膜へのパターン形成を利用して微細な構造をウエファや薄膜表面に形成するプロセスです。
リソグラフィーによる導波路型非線形光学素子の形成
担当:量子フォトニクスグループ
栗村 直
エッチング
酸・アルカリの溶液、プラズマなどをつかって、試料表面を溶解や蒸発によって取り除き、所望の形状を付与する方法です。