材料と物質 | 電子・光機能材料研究センター

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本センターの研究開発
材料と物質

本センターでは、多種多様な物質を研究開発対象とし、目指すべき材料技術を獲得するための研究開発を進めています。
まず、機能性材料の代表的なものは、半導体です。半導体には、電子輸送特性を利用し、電流を制御するスイッチや、物質を識別するための化学センサとしても応用されます。また、半導体は、発光・受光、すなわち、照明、ディスプレーなどの様々な光を発する機器で利用されると共に、光を感じるセンサや太陽電池としても応用されます。光を発する材料には、物質中に光を発する構造を作り込んだ材料である蛍光材料があり、また、レンズに代表される様な光学材料があります。また、光や電子の機能を発現するための手段として、微細構造を付与するという手段があります。ナノサイズのアンテナとも言えるメタマテリアルなどのナノ構造がその典型例です。さらに、コンデンサなどの電子部品や精密位置決めのためのモーターを駆動する圧電体などの絶縁材料があります。さらに、分子を捉える、あるいは、イオンを輸送するなどの化学的な機能を発揮する材料もあります。
本センターでは、従来にない高機能を発現する新物質の探索から、優れた材料を素子として応用するための技術に至るまで、様々な観点での材料開発が進められています。

本センターでの半導体、特に電子輸送に着目した半導体の研究開発をご紹介します。

パワーエレクトロニクス半導体

高電圧の電力制御のためのワイドバンドギャップ半導体の開発を進めています。

酸化ガリウムなどのワイドバンドギャップ酸化物の結晶成長と素子化

担当超ワイドギャップ半導体グループ
大島 祐一大島 孝仁

酸化ガリウムの成長プロセス図と成果。左上は装置構成図。右上は塩化ガリウム分圧の上昇に伴い成長速度が毎時約三百マイクロメートルまで向上するグラフ。下部は電子顕微鏡写真で、左は百五十マイクロメートルの厚い結晶断面、右は五マイクロメートルサイズの規則的な柱状構造の結晶を示しています。 非プラズマプロセスによる構造形成とデバイス実証。左側は電子顕微鏡写真で、選択成長によるフィン形成や、選択エッチングによるトレンチ形成を数マイクロメートルスケールで示しています。右側は応用例のフィン型トランジスタ。五十マイクロメートルスケールで、ソース、ゲート、ドレインが精密に形成されています。

半導体ダイヤモンドのパワーエレクトロニクス応用

担当超ワイドギャップ半導体グループ
小泉 聡

半導体ダイヤモンド薄膜成長技術の応用図。中央の装置から四方に成果が示されています。左上は発光するピーエヌ接合、左下は各種センサ、右下はソース、ドレイン、ゲートを備えた電界効果トランジスタです。右上は、酸化ガリウム等の超ワイドギャップ半導体とのヘテロデバイスへの展開を記しています。

化学センサー用半導体

半導体表面の化学的な活性を利用したセンサ用半導体の開発を進めています。

酸化亜鉛などの薄膜センサ材料

担当電子セラミックスグループ
安達 裕齋藤 紀子

酸化亜鉛微粒子の形態とガス検知特性。左は電子顕微鏡写真で、五十ナノメートルスケールの多角錐粒子を示しています。右はグラフで、イソプレンガスの濃度上昇に伴う抵抗変化を表示。零点五パーセントの金を添加した試料は、未添加より抵抗の変化幅が大きく、高い検知感度を持つことを示しています。

窒化物半導体のセンサ応用

担当超ワイドギャップ半導体グループ
色川 芳宏

二酸化ケイ素とパラジウムの界面構造とエネルギー変化。上は原子モデル。下は位置を示すゼット軸(オングストローム)に対するエネルギー(電子ボルト)のグラフ。水素の有無による比較で、特にパラジウム内部で水素がエネルギーの起伏に影響を与える様子を三十オングストロームの範囲で示しています。

半導体接合・界面機能

トランジスタをはじめとする電子素子の高機能化に向けた材料開発や接合形成を進めています。

抵抗変化素子・メモリスタなどの界面機能を利用した素子の開発

担当電子セラミックスグループ
大澤 健男

界面電子輸送の解明。左は金とニオブ添加チタン酸ストロンチウム接合の電流電圧特性で、三百と七十八ケルビンでの電流密度を比較。右上は十ナノメートルの金層界面への硬エックス線照射図。右下は分光結果で、八十から三百ケルビンにおけるチタンの結合エネルギーを電子ボルト単位で示しています。

ダイヤモンドや窒化物の素子化に向けたゲート絶縁膜などの研究

担当半導体欠陥制御グループ
劉 江偉

ダイヤモンド半導体の開発フロー。上部は炭素の結晶構造。中央はモスフェット論理回路で、顕微鏡写真とイーモード、ディーモードの回路構成図。下部は応用例。ノットやナンド等の回路基板と電力変換システムの概念図があり、電力損失をシリコンの百パーセントから四点七パーセントに低減できると示しています。

新物質探索

新しい材料の出現は、時に、産業構造を変化させます。高移動度、などの特徴を持つ半導体の探索を進めています。

非ダイヤモンド構造窒化物の機能探索

担当非晶質材料グループ
大垣 武

担当電子セラミックスグループ
末廣 隆之

窒化スカンジウムの特性と製法。左上は地殻存在度を示す周期表。左下は移動度とキャリア濃度のグラフで、シリコンやガリウムヒ素と比較。右上は分子線エピタキシー装置の構成図。右下は結晶構造モデルで、サファイア基板上に零点四五ナノメートル等の間隔で窒化スカンジウムがヘテロ成長する様子です。

本センターでの半導体、特に光に関する用途に着目した半導体の研究開発をご紹介します。

III-V半導体

高効率発光や高感度光センサーの開発に向けた化合物半導体材料やそのナノ構造制御に取り組んでいます。

量子ドットをはじめとするIII-V半導体の開発

担当半導体エピタキシャル構造グループ
間野 高明 大竹 晃浩 川津 琢也

量子ドットの作製と発光特性。左上は三族と五族元素を用いる液滴エピタキシー法。右側は二百ナノメートルスケールの顕微鏡写真と、六ケルビンでのガリウムヒ素(可視域)およびインジウムヒ素(通信波長帯)の発光強度グラフ。左下は将来目標である量子もつれ光発生装置の概念図を示しています。

窒化物半導体

窒化アルミニウムから窒化インジウムに至るIII-V窒化物半導体を中心に、それらの高機能化を目指した開発を進めています。

窒化ガリウム(GaN)をはじめとする窒化物半導体の開発

担当電子セラミックスグループ
角谷 正友

担当半導体エピタキシャル構造グループ
井村 将隆

窒化物半導体の作製と評価。中央はガリウムナイトライドを用いた高電子移動度トランジスタの断面図。周囲には、エムオーシーブイディー薄膜成長装置の写真、電圧に対する電流の変化、欠陥準位を評価する光熱偏向分光法、界面特性を評価する低温強磁場測定のグラフが、研究のサイクルとして配置されています。

「その他」の半導体

III-VやII-VIなどの分類にない、新しい半導体、特に、直接遷移型半導体の探索を進めています。

有機・無機ハイブリッド結晶

担当電子セラミックスグループ
大橋 直樹 齋藤 紀子

計算科学によるハイブリッド結晶の原子構造。上段と左下の三枚は、炭素や窒素などの原子が網目状に結合した機能性構造を異なる角度から描いています。右下は電子密度分布の可視化で、青い背景に規則的に並ぶ緑色の原子の周囲に、電荷の濃淡を示す赤や黄色の等高線が重なる様子を精密に示しています。

シリサイドなどの新規半導体

担当電子セラミックスグループ
大橋 直樹今井 基晴

カルシウム、ケイ素、酸素からなる化学組成式シーエースリーエスアイオーの結晶構造モデル。赤色の球体は酸素、緑色はカルシウム、青色はケイ素の原子を表しています。格子状に規則正しく配置された原子が互いに結合し、強固な結晶構造を形成している様子を、奥行きのある立体図で描いています。

本センターでの蛍光体・光学材料に関する研究開発をご紹介します。

照明・ディスプレー用蛍光体

照明の省電力化、ディスプレーの高品位化、赤外線領域への蛍光体の機能拡大に向けた研究開発を進めています。

窒化物、酸窒化物などの高性能蛍光体の開発

担当次世代蛍光体グループ
武田 隆史

データ科学と単粒子診断法による新蛍光体の開発フロー。組成提案に基づき原料を焼成し、多様な粉末を作製。顕微鏡下で五十マイクロメートルスケールの混合物から有望な粒子を選別し、結晶構造解析を行います。これら一連の工程を自動、高速化するスマートラボによる効率的な開発サイクルを示しています。

新規錯体化合物などの新たな蛍光体材料の開発

担当次世代蛍光体グループ
中西 貴之

高輝度配位蛍光体の開発と応用。左はユーロピウムを中心とする基本構造で、集光を担うアンテナ配位子等を示しています。これらをブロックのように組み替え、右側に示す四種類の構造(クラスター、高分子、無機、二核梯子型)を作製。熱分解温度三百四十度以上、内部量子効率八十パーセント超の高性能を記しています。

高輝度・高出力発光する単結晶材料

担当光学単結晶グループ
島村 清史ガルシア・ビジョラ

研究で開発された透明度の高い鮮やかな黄色の単結晶。円錐状のバルク形状で、表面には結晶成長特有の規則正しい段差や縞が確認できます。内部に濁りのない透き通った質感は欠陥が極めて少ない高品質な結晶であることを示しており、次世代の高輝度レーザーや光学素子への応用が期待される新材料です。

多結晶バルクレーザー材料

産業用レーザーなどの高出力レーザーに向け、セラミックレーザー材料の開発を進めています。

焼結技術の高度化を通じたセラミックスレーザー材料を開発

担当高機能光学セラミックスグループ
鈴木 達古瀬 裕章

シンチレーター材料

セキュリティー、医療において重要となる放射線検出のためのシンチレーター材料の開発を進めています。

単結晶成長技術の高度化と新規物質の探索

担当光学単結晶グループ
島村 清史原 東升

二種類の高性能シンチレータ結晶の特性。上段はセリウム添加ルテチウムイットリウムホウ酸塩で、加熱処理により発光量が六百パーセント向上。下段はタリウム添加塩化セシウム。市販のヨウ化ナトリウムと比較して吸湿安定性が極めて高く、応答の非線形性も三パーセント未満と高精度であることを示しています。

透明多結晶光学材料

赤外線透過性などの様々な光学特性を持った透明・透光性セラミックスを開発

担当多結晶光学材料グループ
森田 孝治

透明セラミックスの作製と評価。左上は放電プラズマ焼結装置。中央は文字が透ける高い透光性を持つスピネル試料。右上はアルミナとスピネルのナノメートルスケールでの接合界面を示す電子顕微鏡写真。下段は、通常の光の下での高い透明度と、励起による鮮やかな赤色発光特性を対比させて示しています。

電気光学・磁気光学材料

波長変換、偏光制御などに用いられる電気光学材料や磁気光学材料の開発を進めています。

透明な磁性体を応用した短波長用の磁気光学材料(アイソレーター材料)を開発

担当光学単結晶グループ
島村 清史ガルシア・ビジョラ

紫外域用光学アイソレータ材料、フッ化セリウムの特性。左のグラフは、波長三百から八百ナノメートルにおける透過率とヴェルデ定数を示し、三百ナノメートル以下でも従来材料のティージージーより優れた性能を維持しています。右は実物写真で、鉛筆の先と比較した数ミリから一センチ程度の小型部品を提示。

強誘電体を応用した光学素子材料を開発

担当量子フォトニクスグループ
栗村 直

スラブ導波路による量子光発生の資料。左は実験写真で、ガリウムナイトライド・レーザーダイオードの青色励起光を照射し、相関光子対を発生させる様子。右は三点二マイクロメートル周期の微細分極反転構造の拡大写真。緑色の背景に、光の性質を効率よく変換するための極めて微細な縦縞模様が規則正しく並んでいます。

構造色材料

フォトニックバンド構造を制御した発色材料の開発

担当ナノフォトニクスグループ
不動寺 浩

刺激で色が変わる構造色材料。上は膜厚変化による虹色のグラデーションと、四百五十から七百ナノメートルで反射ピークが移動するグラフ。中央は材料を伸ばすと色がオレンジから緑へ変わる応力応答の様子。下は微細なひび割れで複雑な光沢を持つ薄膜の拡大写真。変形を色で可視化する特性を示しています。

メタマテリアルを応用した素子開発に向けた研究開発

担当半導体エピタキシャル構造グループ
宮崎 英樹

担当ナノフォトニクスグループ
岩長 祐伸

メタマテリアル技術を用いた次世代センサー。上は金と量子井戸の三層構造から光電流を取り出す模式図。下段左は電界分布の共鳴モード、中央は一マイクロメートルスケールの微細加工表面を捉えた電子顕微鏡写真です。右はこれらをパッケージングした五ミリメートルサイズの実物素子の写真を示しています。

本センターでのナノ構造や複合材料に関する研究開発をご紹介します。

ナノフォトニクス

微細加工やナノ材料合成を活用した、フォトニックデバイスの開発を進めています。

メタマテリアルを活用した高感度センサの開発

担当半導体エピタキシャル構造グループ
宮崎 英樹

担当ナノフォトニクスグループ
岩長 祐伸

メタマテリアル技術を医療検知に応用する図解。左は十ミリメートルスケールのメタ表面基板と五百ナノメートル周期のシリコンナノペレットの拡大写真。中央は運動で放出されるセルフリーディーエヌエーを標的とする概念図。右は蛍光検出のイメージで、基板上の紫色の構造に標的が捕捉され黄色く発光する様子です。

エピタキシーによる量子ドット・量子構造の開発

担当半導体エピタキシャル構造グループ
間野 高明大竹 晃浩川津 琢也

図一と記された、量子ドットの表面を原子間力顕微鏡で捉えた画像。暗い背景の上に、明るい点状の量子ドットが無数に散らばっています。一つ一つのドットが結晶成長によって自己形成され、基板の上に高密度に分布している様子を示しており、ナノスケールでの規則的な堆積を視覚的に表現しています。

ナノ粉体

セラミックスを作るための原料として、また、高比表面積の利点を得るため、ナノ粉体の開発を進めています。

透明な光学セラミックスを作製するためのナノ粉末原料の合成

担当多結晶光学材料グループ
李 継光

ナノ粉末の発光色制御。ユーロピウムで赤、テルビウムで緑、セリウムで黄、ジスプロシウムで白に発光する四パネル構成。各パネルに五百ナノメートルスケールの電子顕微鏡写真、発光写真、シーアイイー色度図を配置。希土類元素の種類により、形態を保ちつつ発光色を精密制御できることを示しています。

化学センサーの高機能化のためのナノ粉体の合成

担当電子セラミックスグループ
齋藤 紀子

酸化亜鉛微粒子の形態とガス検知特性。左は電子顕微鏡写真で、五十ナノメートルスケールの多角錐粒子を示しています。右はグラフで、イソプレンガスの濃度上昇に伴う抵抗変化を表示。零点五パーセントの金を添加した試料は、未添加より抵抗の変化幅が大きく、高い検知感度を持つことを示しています。

ナノコンポジット

高強度基板や熱伝導を制御した材料を目指し、ナノコンポジットの開発を進めています。

非酸化物耐熱高強度セラミックスの開発

担当多結晶光学材料グループ
バジルキフ オレグ

超高温セラミックスの強度と加工性。図エーは千六百度から二千度で延性が高まる抗折強度グラフ。図ビーは高温域での塑性変形領域を示す破壊ひずみ比較。右の図シーは、この延性を利用して作製された十字型突起を持つ複雑形状の部品写真です。セラミックスが超高温下で高度な成形加工を可能にすることを実証しています。

ナノチューブを分散した複合セラミックスの開発

担当高機能光学セラミックスグループ
メーディ・エスティリ

カーボンナノチューブと二次元材料マキシンの複合膜。上段の電子顕微鏡写真は、四十パーセントの含有量で平滑な二次元構造が繊維状の三次元構造へ進化する様子。左下は含有量に応じた結晶構造と電圧特性のグラフ。右は内部に隙間を作ることでリチウムイオン輸送を促す模式図。中央に製造プロセスのフロー図。

本センターでの誘電体・圧電体に関する研究開発をご紹介します。

新しい強誘電体・圧電体の探索

エレクトロニクス・センサー・アクチュエータなどの様々な応用に向けた誘電体・圧電体の開発を進めています。

ペロブスカイト派生構造以外の誘電体や圧電体の探索

担当電子セラミックスグループ
清水 荘雄

担当ナノフォトニクスグループ
岩長 祐伸

強誘電体薄膜の研究成果。左は約一マイクロメートルのイットリウム添加酸化ハフニウムの断面。挿入グラフは強誘電性を示す分極ヒステリシス曲線です。右は十ナノメートルのウルツ鉱型アルミスカンジウムナイトライド。プラス六ボルトとマイナス六ボルトの印加により、四角い領域で分極反転を確認した表面像です。

データ科学を活用した誘電体の物質探索

担当ナノ電子デバイス材料グループ
長田 貴弘

コンビナトリアル手法による材料開発。左の図三は酸化インジウムから酸化ガリウムへの組成変化で表面電子状態が消失する熱マップ。右の図四は、膜厚が傾斜したフッ化マグネシウム緩衝層等を持つキャパシタの構造図と、十キロヘルツから一メガヘルツの各周波数での静電容量対電圧特性のグラフです。

MEMS素子の開発

周波数フィルター、磁気センサなど、MEMSのさらなる発展のための材料開発を進めています。

ダイヤモンドの硬さを利用したMEMSをつかった高感度センサの開発

担当超ワイドギャップ半導体グループ
廖 梅勇

ダイヤモンドデバイスの開発。左上はプラズマ内での単結晶成長。左下は品質評価の二次元ラマンマッピング統計グラフ。右上はダイヤモンド製メムスカンチレバーの熱分布と、五百度の高温下での周波数変化を示すグラフ。右下は電子顕微鏡で捉えた、鋭い突起が整列する単結晶ダイヤモンドチップの表面写真です。

低誘電率ガラスや高耐熱ガラスの探索

粒界の存在しない非晶質材料を、光学材料としてのみではなく、絶縁体・誘電体として検討しています。

高出力回路や素子のための耐熱・高硬度ガラスの開発

担当非晶質材料グループ
瀬川 浩代

各種ガラスのガラス転移温度とヤング率を示す図。横軸は温度、縦軸はギガパスカル単位の剛性。右上の赤い星印で示された酸窒化ケイ素ガラスは、約千六百ケルビンの極めて高い耐熱性と、約百六十ギガパスカルの高い剛性を両立しており、他のフッ化物やケイ酸塩ガラスを大きく上回る性能を持つことを示しています。

本センターでのイオン導電体や吸着材料などの化学機能材料に関する研究開発をご紹介します。

水素イオン導電体

燃料電池をはじめとしたエネルギー応用などに向け、水素イオン導電体の開発を進めています。

環境性能にも配慮したポリマー電解質材料の開発

担当資源循環材料グループ
金 済徳田村 堅志

環境配慮型代替ポリマー開発の三要素の循環図。上は非フッ素系ポリマーの分子設計とモデル図。左下はナノ粒子によるイオンパスと安定性の向上を示す層状物質等のモデル。右下は電解質膜により水からグリーン水素を生成、または水素から電気を生むデバイスの仕組み。これら三要素が互いに矢印で結ばれています。

資源循環型材料

バイオポリマー、天然資源を活用した低環境負荷材料の開発を進めています。

バイオポリマー・バイオマスの活用

担当資源循環材料グループ
田村 堅志

リグニンによるプラスチック強化の研究。上は針葉樹、抽出粉末、分子構造式。中央の電子顕微鏡写真は、樹脂と炭素繊維にリグニンを加えることで結合が強固になる様子。下の三次元棒グラフは、炭素繊維とリグニンの重量パーセントに応じた引張弾性率と引張強度の向上を示し、バイオマス活用の有効性を実証しています。

粘土鉱物などを利用した元素の捕獲・回収

担当資源循環材料グループ
田村 堅志佐久間 博末原 茂

廃棄物等を有効活用する二つの研究。上は二酸化炭素とセメント廃棄物等のイオンを組み合わせ、バイオマスプラスチック強化材を作る炭酸ガス化合法の図。下は層状結晶による有害物質吸着剤の仕組み。カフェイン分子を例に、粘土の層状構造の隙間へ有害物質を閉じ込めて回収する様子が模式図で描かれています。

セラミックスの再利用のためのプロセス開発

担当非晶質材料グループ
瀬川 浩代

担当電子セラミックスグループ
大橋 直樹

セラミックスの構造と電気特性。上段は百ナノメートル規模の多孔質構造と五百ナノメートル規模の樹枝状構造の顕微鏡写真。左下はニオブ添加量が零点五から零点零一重量パーセントへ減少するにつれ電流が低下するグラフ。右下は界面の電子状態を示すエネルギーバンド図で、電位障壁や空乏層をモデル化しています。

化学センサー用半導体

半導体表面の化学的な活性を利用したセンサ用半導体の開発を進めています。

酸化亜鉛などの薄膜センサ材料

担当電子セラミックスグループ
安達 裕齋藤 紀子

酸化亜鉛ガスセンサの原理と特性。左上は表面のガス吸着による空乏層変化と電流制御の模式図。右上は三百五十度での水素に対する応答特性で、膜厚が百から二十ナノメートルへ薄くなると応答値が急上昇するグラフ。下段は極性を持つ結晶構造模型と、極性を制御した薄膜のカイシズスペクトルです。

本センターでの非晶質材料の物質・機能探索に関する研究開発をご紹介します。

酸窒化物ガラス

ガラスの耐熱性や化学耐久性、光学特性などを高めるため、酸素と窒素を含む混合アニオン型のガラス材料の開発を進めています。

酸窒化ケイ素などの窒素含有ガラス材料の開発

担当非晶質材料グループ
瀬川 浩代

非晶質構造の緻密性制御と社会実装の概念図。上部は原子から微粒子までのサイズ尺度。中央は疎から密へと空隙サイズを零点七九から零点三一ナノメートルへ制御した三つの原子ネットワークモデル。右側は、このサブナノ制御技術がスマートシティに貢献し、ソサエティ五点零を実現するイメージ図です。
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