手段と技術 / 評価・計測 | 電子・光機能材料研究センター

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本センターの研究開発
手段と技術 / 評価・計測

本センターで使われる技術には、大きく分けて、合成・製造技術と評価解析技術があります。このページでは、特に、評価・計測を取り上げます。
合成・加工方法は、【合成・加工方法】のページをご覧下さい。

得られた材料を評価する手段も様々です。結晶構造や分子構造を調べる手段、電気特性を評価する手段、光学特性を評価する手段、 また、電子構造や格子振動の様子を調べる分光分析も多用されます。

加えて、触媒特性や吸着特性などの化学的な評価、あるいは、耐熱性や 強度などの機械的な特性を調べる手段も活用されます。

外部の方が利用できる装置も設置されています。興味のある方は、是非お尋ね下さい。

【合成・加工】のページはこちら

本センターにおける、構造評価についてご紹介します。

走査電子顕微鏡法

走査電子顕微鏡に分光器などの様々な機器を組み併せることで、多様な分析を行っています。

カソードルミネッセンスや電子線誘起電流による形状と欠陥構造の評価

担当半導体欠陥制御グループ
陳 君

マグネシウム注入窒化ガリウムの斜め研磨面発光像。上段は十マイクロメートル規模の顕微鏡写真で、転位が無い場合は一様だが、有る場合は白い点状の発光が見える。下段は断面模式図。基板、エピ層、注入層が重なる傾斜面を電子線が走査し、転位が存在する箇所で発光が生じる仕組みを解説したものです。

透過電子顕微鏡法

ナノサイズの構造や結晶欠陥の評価等さまざまな構造評価に、透過電子顕微鏡を活用しています。

三つの高分解能透過電子顕微鏡写真。上は二十ナノメートル規模で、ガリウムヒ素、インジウムヒ素等の層状断面。左下はシリコン上のインジウムヒ素拡大像で、界面の二箇所の転位を白いティー字型記号で表示。右下はガリウムヒ素上に二セレン化タングステン等を交互に積層した原子配列と、その結晶構造モデルです。

プローブ微鏡鏡

ナノサイズの表面凹凸形状の評価等に原子間力顕微鏡(AFM)を活用しています。

図三と記された半導体薄膜表面の原子間力顕微鏡像。斜め方向に走る平行な筋状の構造が等間隔に規則正しく並んでいます。これはアトミックステップと呼ばれる原子一層分の段差(テラス構造)であり、原子層単位で制御された極めて平滑な結晶表面であることを視覚的に示した画像です。 液滴エピタキシー法によるナノ構造形成。上部は液滴形成から結晶化の模式図。下部は四つの原子間力顕微鏡像で、左上は百ナノメートル大の三角形ガリウムひ素量子ドット、右上は二百ナノメートル大のガリウムひ素量子ダッシュ、下段は二百及び五十ナノメートル大のインジウムひ素量子ドット。形状制御の多様性を示しています。

X線回折

結晶構造の決定は元より、薄膜の厚さ、粒子のサイズなど様々な構造評価に活用しています。

計算科学によるハイブリッド結晶の原子構造。上段と左下の三枚は、炭素や窒素などの原子が網目状に結合した機能性構造を異なる角度から描いています。右下は電子密度分布の可視化で、青い背景に規則的に並ぶ緑色の原子の周囲に、電荷の濃淡を示す赤や黄色の等高線が重なる様子を精密に示しています。

電子線回折

透過電子顕微鏡やRHEED、LEEDなどの様々な電子線回折手法を結晶構造の同定や表面構造の同定に活用しています。

X線光電子分光や紫外線光電子分光で観測する光電子の放出方向を解析すること(光電子回折法)で、極表面の原子配列を特定することも可能

担当ナノ電子デバイス材料グループ
山下 良之

光電子ホログラフィによるドーパント解析。左は再生された黄色の原子像で、結晶の対称性を反映したパターン。右はシリコンを添加したカッパ型酸化ガリウムの結晶構造モデル。解析の結果、シリコンの安定サイトは五配位、六配位、四配位の三候補のうち、五配位のペンタヘドラルであることが示されています。

本センターにおける、状態分析や組成分析についてご紹介します

電子分光

特に、硬X線光電子分光を含む光電子分光を物質・材料の化学組成や電子構造の評価に活用しています。

硬X線光電子分光

担当電子セラミックスグループ
上田 茂典

硬エックス線光電子分光の入射角と情報深さ。左は非全反射条件で、エックス線が表面物質エーを通り物質ビーの深部まで到達して全体から光電子が放出されるバルク観測。右は全反射条件で、浅い角度で入射させ界面で反射させることで、界面近傍から選択的に光電子を放出させる界面観測の様子を示しています。

結晶欠陥の状態評価

評価装置の開発:光熱偏向分光法

担当電子セラミックスグループ
角谷 正友

窒化物半導体の作製と評価。中央はガリウムナイトライドを用いた高電子移動度トランジスタの断面図。周囲には、エムオーシーブイディー薄膜成長装置の写真、電圧に対する電流の変化、欠陥準位を評価する光熱偏向分光法、界面特性を評価する低温強磁場測定のグラフが、研究のサイクルとして配置されています。

同位体トレーサーを用いた評価

担当電子セラミックスグループ

酸化ランタン中の十八酸素の温度依存性を示すアレニウスプロット。縦軸は拡散係数、横軸は温度の逆数。破線の二酸化セリウムに対し、本研究は四つの赤い四角と実線で表示。温度の逆数が十から十五へと大きくなるに従い、拡散係数が十のマイナス九乗から十二乗まで直線的に減少する様子を示しています。

ゾカソードルミネッセンス評価

担当半導体欠陥制御グループ
陳 君

窒化物半導体の積層を斜めに研磨し、薄い層の断面を拡大観察する手法の模式図。左は積層ブロックと斜めの切断位置。右の比較図では、数ナノメートルの層が三度などの浅い角度で研磨されることで、表面上で数マイクロメートル幅に拡大される仕組みを説明。厚さ方向の分解能が二十倍程度に向上します。

本センターにおける、特性評価についてご紹介します。

物性評価手法の取得

量子現象を捉える新しい計測装置等、材料開発に必要となる特性評価装置の開発・実装を進めています。

量子光学計測のための装置開発

担当量子フォトニクスグループ
黒田 隆

量子光学の装置と測定データ。右は光学定盤上の実験装置。左は七、二十五、八十ナノワットの各光強度での測定グラフ。全てのグラフで遅延時間零ナノ秒の地点に強度の鋭い減少(ディップ)が見られ、光が一つずつ放出される単一光子発生の性質を視覚的に示した、単一光子光源の実証データです。

データ科学応用

物質探索の迅速化、データの取りこぼしやヒトに由来するバラツキの回避、データ活用のためのライブラリー形成などの目的で、自動化や迅速化の取り組みを進めています。

自動計測システムの開発

担当ナノ電子デバイス材料グループ
柳生 進二郎

べき乗解析のフローとシミュレーション。左は繰り返し計算で決定係数を一に近づける手順。中央上は、ワイは、エー、かける、かっこ、エックス、マイナス、ビー、かっことじの、シー乗、プラス、ディー、という数式。右は赤い曲線のべき乗グラフが、指数の逆数計算により、ビーの地点から立ち上がる青い直線へ線形化される様子です。

コンビナトリアル・スマートラボシステムの構築

担当ナノ電子デバイス材料グループ
長田 貴弘

エーアイと自動化による材料開発。上は材料設計、高速合成、多点計測、自動解析の四工程が循環しデータを一元管理するワークフロー図。下は開発されたチタン酸バリウムベース強誘電体の特性。室温から四百度で誘電率の変化率が五パーセント以下という、極めて高い熱安定性を持つことをグラフで示しています。

本センターにおける、計算や解析についてご紹介します。

解析プログラム開発

材料特性の評価屋解析に必要なプログラムを開発しています。

インピーダンス解析プログラム

担当高機能光学セラミックスグループ
小林 清

解析ソフト「イゴールプロ」の操作画面。中央から左にナイキストプロットや緩和時間分布の分析グラフなど、複数のウィンドウが表示されています。各グラフには実測データと、解析により最適化された赤い計算曲線が描かれています。右側には「ゼット・フィット」などのボタンが並ぶ操作パネルが配置されています。

スペクトル自動解析プログラム

担当ナノ電子デバイス材料グループ
柳生 進二郎

べき乗解析のフローとシミュレーション。左は繰り返し計算で決定係数を一に近づける手順。中央上は、ワイは、エー、かける、かっこ、エックス、マイナス、ビー、かっことじの、シー乗、プラス、ディー、という数式。右は赤い曲線のべき乗グラフが、指数の逆数計算により、ビーの地点から立ち上がる青い直線へ線形化される様子です。

理論構築

特異なナノフォトニクス機能の探索

担当量子フォトニクスグループ
落合 哲行

球状構造体の電位分布シミュレーション。下部は三次元球体モデルで、表面電位を紫から黄色の階調で表示。上部は中心からの距離に応じた電位変化のグラフ。球体の境界であるマイナス一とプラス一の地点で電位が急激に変化しており、表面近傍で特定の電気的応答が起きていることを視覚化しています。

材料数理物性理論

担当半導体欠陥制御グループ
井上 純一

光の反射による物質判別。左は右円偏光を当てて反射を調べる測定一と二の模式図。右は結果のグラフで、上が測定一引く二がゼロとなる通常絶縁体、下がゼロにならず波打つトポロジカル絶縁体です。右向きに回る光の反射の違いから、物質のトポロジカルな性質を特定できる手法を視覚化した解説図です。

分子・結晶シミュレーション

物質に関する深い理解を得るため、量子力学に基づく、電子状態計算やそれに基づく原子配列シミュレーションを実施しています。

天然鉱物やナノシートなどの検討

担当資源循環材料グループ
末原 茂

ナノ材料の構造と特性。エーは雲母層間のイオンが水分子と反応するモデル。ビーは新シート材料の原子配列とエネルギー図で、帯が交差するディラックコーンを強調。シーは網目状材料の隙間をイオンが通り抜ける模式図。各パネルで、原子レベルの構造が材料の物理的性質を決定する様子を視覚化しています。

半導体や誘電体の探索

担当電子セラミックスグループ
大橋 直樹

計算科学によるハイブリッド結晶の原子構造。上段と左下の三枚は、炭素や窒素などの原子が網目状に結合した機能性構造を異なる角度から描いています。右下は電子密度分布の可視化で、青い背景に規則的に並ぶ緑色の原子の周囲に、電荷の濃淡を示す赤や黄色の等高線が重なる様子を精密に示しています。
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