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[Vol. 55] 赤外線スペクトルグラフィーを目指した新しいオンチップセンサー

2019年11月18日

MANAの研究チームは高い指向性を持つ、高波長分解能型の多波長センサーを開発しました。

リサーチハイライトVol.55 グラフィックス画像

あらゆる物体は赤外線を放射しており、その放射の波長分布を調べることで物体の温度や化学組成についての情報を得ることができます。しかし、通常の赤外線センサーは波長分解能を持たず、積分強度として熱ふく射を計測するのみで、測定対象である物体固有の特徴や状態に関する情報が失われています。今回、MANAの研究チームは高い指向性を持つ、高波長分解能型の多波長センサーを開発しました。このセンサーを用いると、物体や気体分子の種類、動く物体などを見分けることが可能となり、また、強度校正の必要のない高精度温度計測が可能となります。

長尾忠昭 MANA主任研究者
(2019年「Advanced Science」誌)

Reference

Journal Adv. Sci. 6 (2019) 1900579.
Title An On‐Chip Quad‐Wavelength Pyroelectric Sensor for Spectroscopic Infrared Sensingy
Authors Thang Duy Dao, Satoshi Ishii, Anh Tung Doan, Yoshiki Wada, Akihiko Ohi, Tadaaki Nagao and Toshihide Nabatame
Affiliations International Center for Materials Nanoarchitectonics (WPI-MANA),
National Institute for Materials Science (NIMS), Namiki 1-1, Tsukuba, Ibaraki 305-0044, Japan
DOI 10.1002/advs.201900579
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