第88号

2019.01.23 発行


今号の内容

  1. 速報・最新プレスリリース
    「候補数は80億 ! 省エネ材料の最適な構造を発見した驚きの手法とは?」
  2. 最新研究映像 NIMSの力 !
    「金属をもろくする水素の動きが見える ! 世界唯一の電子顕微鏡」
  3. nano tech 2019関連イベント続々決定 (1/30~2/1 東京ビッグサイト)
  4. NIMS NOW最新号予告

1 : 速報・最新プレスリリース 候補数は80億 ! 省エネ材料の最適な構造を発見した驚きの手法とは?

材料開発に機械学習などAI技術を応用することで、あらたな材料が次々と生み出されています。NIMSはこれまで、機械学習により高性能な断熱材料や電池材料などを開発してきましたが、今回新たに、過去に類を見ないような膨大な数の候補から、世界最高クラスの省エネ材料を発見しました。

ターゲットは、熱を光 (電磁波) として放出する熱放射材料。放出する光の波長帯を狭くすることで、例えば太陽光発電の効率向上などが期待されています。今回、80億にものぼる候補の中から、機械学習を活用して最適な構造を発見。実際に、波長域が極めて狭い世界最高クラスの熱放射多層膜作成に成功しました。

2 : 最新研究映像 NIMSの力 ! #36 金属をもろくする水素の動きが見える ! 世界唯一の電子顕微鏡

水素社会の到来に備え、材料の世界でも盛んに研究が進められています。 特に大きな問題なのは、金属の中に水素が入り込み、急にもろくなってしまう「水素脆化」という現象。酸素による金属の劣「サビ」と違って、見た目はまったく変化しないため発見が難しい問題です。

そこでNIMSは、金属の中のどこにどのように水素がしみこみ破壊していくのか、見えなかった水素を見えるようにすることに成功しました。これ以外に水素の動きをリアルタイムに観察できる方法は今のところありません。そのため現在、水素タンクやパイプラインを製造する企業からの問い合わせが殺到している注目の観察法です。

いったいどんな電子顕微鏡なのか。ご覧ください !


3 : AIと材料イノベーションを繋ぐ鍵とは?
MaDISシンポジウム2019 (1/30) nano tech 2019関連イベント続々決定 (1/30~2/1 東京ビッグサイト)

世界最大のテクノロジー総合展「nano tech2019」の開催にあわせて、NIMSはナノテクとAIの融合で生まれるイノベーションの数々から、ナノテクの世界的動向まで一挙ご紹介する3つのイベントを行います。
 

1/30~2/1 10:00-17:00 東京ビッグサイト 東ホール5【5S-25】
『nano tech2019本会場にてNIMS 2019 最新成果・実物展示』

振動で発電し折り曲げ可能な新材料、従来のAIの概念を覆す新たな意思決定デバイスなど、次世代IoT技術をデモを交えて展示。さらに、触媒から医療材料まで、NIMSが実用化を見すえて開発した最新成果を数々を、研究者本人が丁寧にご紹介します。新製品開発の種をお探しの方、必見です !

 

1/30 10:30-16:35 東京ビッグサイト 会議棟レセプションホールB
『NIMS統合型材料開発・情報基盤部門(MaDIS)シンポジウム 2019』

AIを材料開発のイノベーションに繋げる鍵。それは、いかに高品質・高付加価値データを効率よく収集するかということ。本シンポでは、旭化成やソニーが材料開発でのAI活用に向けた最新成果を披露するほか、NIMSが進める材料データプラットフォーム構築とその未来像を詳しく説明します。

 

2/1 10:00 - 16:45 東京ビッグサイト 会議棟1階レセプションホール
『第17回ナノテクノロジー総合シンポジウム』

全国の研究機関が最先端のナノテクノロジー施設・装置を共用する「ナノテクノロジープラットフォーム事業」の最新成果をご紹介。冒頭では、文部科学省ナノテクノロジー・材料科学技術委員会主査の三島良直氏や、IoTの代表的基盤技術である“MEMS”研究の第一人者である江刺正喜氏に講演いただくほか、米・豪・シンガポールから研究者を招き、世界のナノテクノロジー研究開発最新動向を紹介するなど、ナノテクに関する国内外の動向を網羅できます。


4 : MIで加速する次世代電池研究最前線 ! 第8回MI2Iフォーラム開催@名古屋 2/14

短期間で材料性能の飛躍的な向上を可能にする「マテリアルズ・インフォマティクス (MI) 」。特にMIへの期待が集まるのが次世代蓄電池開発です。電気自動車の普及を見据え、世界中で開発競争が激化する中、2020年代前半に全固体電池の実用化を宣言したトヨタも、AIによる開発を加速させています。

本フォーラムでは、トヨタで全固体電池の開発を担う山崎久嗣氏が、AIによる固体電解質の材料探索の最新成果を報告するほか、MIの最新トレンドの1つ「転移学習 (ある材料開発でAIが獲得した知識を別の材料に活用する手法) 」の有効性について実証した成果も詳しく報告します。

日時 : 2019年2月14日(木) 13:00 ~ 17:10
場所 : 吹上ホール メインホール (愛知県名古屋市千種区吹上2-6-3)
参加費 : 無料


5 : NIMS NOW最新号予告

「水平リーベ、僕の船・・・・」
まるで暗号のように覚え、いまも受験生の頭を悩ませる元素周期表。でも材料科学者にはまるで違う見え方をしています。

「この列とこの列の材料を混ぜるといい○○になる・・・」
「●●を作る秘訣は、真ん中より右と左の材料を組み合わせること・・・」

そう。周期表は新材料を開発する羅針盤。いわば“宝の地図”なんです。
メンデレーエフが周期表をつくって150周年の今年。NIMS研究者がそれぞれのマイ周期表 (=宝の地図) を披露します。
こんな見方があったのか ! と周期表の新たな魅力が発見できるはず。お楽しみに !

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