第40号

2014.12.10 発行


今号の内容

  (独) 物質・材料研究機構 (NIMS) より
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     NIMS『使える ! メールマガジン』  第40号  2014.12.10
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1. 最新研究ニュース
 「分子が勝手に集まる自己組織化 その時間的制御に世界で初めて成功」他
2. 科学映像シリーズ 『未来の科学者たちへ』#5 
  ~白色LEDが白く光るのは・サイアロン蛍光体~
3. 最終案内です !  第9回 GREENシンポジウム開催 ! 2015年1月7日 (水)
4. 広報誌『NIMS NOW』最新号
 
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◆1 : 最新研究リリース ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「分子の自己組織化の時間制御に世界で初めて成功」
  ~事前のプログラムどおり組織化が自律的に進む新材料を開発~
                                                           2014.11.26
                                                           
 複数の分子が自然に規則的な構造として集まり、特徴ある機能を発揮する
現象を「自己組織化」といいます。生物の体は自己組織化を上手に利用して
いる良い例です。DNAの二重らせんや細胞膜などは1つ1つの分子が自発的に
集まって、複雑な生命現象を担っています。
 自然と集まり高度な機能を発揮してくれる…。これは見方をかえると、高い
機能を持つ新物質の開発にもってこいの手法です。分子さえ上手に作ってしま
えば、あとは勝手に集まり特殊な機能を発揮してくれます。実際、ナノテクノ
ロジー分野では大きな研究テーマになっています。
 しかし、自己組織化は自発的に分子の集合が進むため、集まる過程を人間が
コントロールすることは難しいという難点もあります。
 今回、NIMSの若き研究者、杉安和憲は、世界で初めて、自己組織化が始まる
タイミングを事前に決め、あらかじめプログラムしたとおりに進める技術を
開発しました。生物の体内時計にも類似する時間制御です。
 この研究が進めば、きまった時間になると電気を通すようになる材料や、
外界の変化に応じて磁力を発生する物質など、自発的に機能を変化させる
新材料の開発が可能になると期待されています。どうやって時間を制御するの
か、詳細はこちらです。
 
     
 
 そのほかのプレス発表
    巨大分子の第一原理シミュレーションの実現         2014.12.08  
     ~従来に比べ2桁以上大きな原子数を扱える大規模計算~
    
    チタン酸ストロンチウム基板の表面電子状態を解明    2014.11.27
        ~酸化物エレクトロニクスの高性能化に一歩前進~
 
 
 
 
◆2 : 科学映像シリーズ 『未来の科学者たちへ』#5  ━━━━━━━━━━━
     ~白色LEDが白く光るのは・サイアロン蛍光体~
 
 ピタゴラスイッチの制作集団とNIMSがコラボした映像シリーズ、
                        「未来の科学者たちへ」。
 その名の通り、科学への道を志す若者を一人でも増やしたいという願いが
込められています。
 第5弾の今回は、今年ノーベル物理学賞を受賞した青色LEDの影の立役者
「蛍光体」がテーマです。
 青色LEDは、既にあった赤色LED、緑色LEDと合わせ、光の3原色が実現できた
から価値がある、と報道されています。しかし、現実には違います。現在広く
使われている白色LED照明も、液晶テレビのバックライトもすべて青色LEDしか
使っていません。
 青のLEDだけでどうやって白色光を出すのが。そこにNIMSが開発した、この
物質があるんです。白色の光がどうやってできているか、逆転の視点でご覧
頂きましょう !
 
 
 
 
◆3 : 企業の皆さまの申し込み殺到  第9回 GREENシンポジウム開催 ! ━━━━
 
 前回もお知らせしましたGREENシンポジウム。おかげ様で予想を超える申し
込みを頂いています。特に太陽電池分野に関心の高い企業の皆さまのご参加が
際だっております。今回は、お見逃しの皆さまに向けて、以下、最終案内です。
 
 次世代のエネルギー、環境技術にオールジャパン体制で取り組んでいるNIMSの
ナノ材料科学環境拠点 (GREEN) がペロブスカイト型太陽電池のシンポジウムを
開きます。
 有機無機ハイブリッドのペロブスカイト結晶を用いた太陽電池は、2009年に初
めて報告されて以来、わずか5年間でそのエネルギー変換効率は19%を超えまし
た。変換効率のみに着目すると、従来のシリコン太陽電池に迫る勢いがあります。
 しかも、この変換効率は低温・溶液プロセスで実現できるなど、注目すべき
可能性を秘めた次世代太陽電池材料です。
 この分野について、東京工業大学の小長井誠先生はじめ、最先端研究に携わる
専門家をお招きし、最新の研究動向や技術課題について大いに議論します。
  
  
    第9回GREENシンポジウム
       「ハロゲン化金属ペロブスカイト型太陽電池の最先端」
    開催日 : 2015年1月7日 (水) 13:00-17:40
    会 場 : 一橋講堂 (学術総合センター2階)  アクセス情報
    参加費 : 無 料
        言 語 : 日本語
 
 詳細はこちら。
 
 
 
◆4 :  広報誌『NIMS NOW』最新号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 リニューアル第4弾は「光る材料特集」です。
 日本人のノーベル賞受賞で話題のLED。このメールマガジンでも既に触れた
ように、実用化され広く社会に普及した背景には、NIMSが深く関わっています。
 青色LEDは、光の波長を変換する「蛍光体」という物質を一緒に用いることで
自然な発光色をつくりだしているのです。
 特にNIMSが開発した「サイアロン蛍光体」が世界中で広く使われています。
 今回の特集では、こうした光の波長を変換する材料や、材料自らが発光する
「発光材料」の数々をご紹介します。
 
  次号NIMS NOW  「光る材料」特集。ご期待ください。
 
 
 
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