東京⼯業⼤学 (以下、東⼯⼤) とNIMS (国⽴研究開発法⼈物質・材料研究機構) は、物質・材料分野における次世代を担う研究⼈材の育成を⽬指して、博⼠後期課程の教育・研究で強⼒に連携することを定めた協定書を締結しました。東⼯⼤の益⼀哉学⻑とNIMSの宝野和博理事⻑とによる協定書調印は、2024 年1 ⽉11 ⽇に東⼯⼤⼤岡⼭キャンパスにて⾏われました。
本協定では、NIMS の研究者が東⼯⼤物質理⼯学院の連携特定教員として、副指導教員となる物質理⼯学院の教員とともに、博⼠後期課程⼊学から学位取得まで東⼯⼤の学⽣を主任指導します。また、本協定を通じてNIMS で博⼠研究を⾏う学⽣は、NIMS の研究業務にも貢献するため、「NIMS ジュニア研究員」としてNIMS が雇⽤します。
⽇本の科学技術研究開発⼒の低下を懸念する声が⾼まる中、次世代を担う研究⼈材の育成と確保は国家レベルの急務です。しかし、国内⼤学における博⼠後期課程進学者の数は2003 年以降減少傾向にあり、⽇本における博⼠号取得者の数は、⽇本よりも総⼈⼝の少ない国であるドイツや英国における博⼠号取得者数の半分程度と低迷しているのが現状です。
以上の背景から、東⼯⼤とNIMS は、物質・材料分野における教育と研究で強⼒に連携し、新協定のもと、東⼯⼤—NIMS 連携⼤学院制度を発⾜させます。そして、本制度を活⽤して東⼯⼤に⼊学する博⼠後期課程学⽣はNIMS ジュニア研究員としてNIMS における研究経験を積みながら学位取得を⽬指します。これにより、⽇本が国際的に競争⼒を維持している材料科学分野の博⼠後期課程研究を活性化し、世界基準の次世代研究⼈材育成を⽬指します。