プレスリリース
ナノサイズのフレークで、伸縮自在の“ふわふわカプセル ”を作製
-抗がん剤等の放出持続時間を自在に制御-
2012.05.08
Qingmin Ji*1、Chunyan Guo*1、Xiaoyan Yu*1、Christopher J. Ochs*2、
Jonathan P. Hill*3、Frank Caruso*2、中沢 弘基*4、有賀 克彦*3
*1 MANA、NIMS *2 メルボルン大学 *3 MANA、NIMS;CREST、JST *4 NIMS
Jonathan P. Hill*3、Frank Caruso*2、中沢 弘基*4、有賀 克彦*3
*1 MANA、NIMS *2 メルボルン大学 *3 MANA、NIMS;CREST、JST *4 NIMS
NIMSのMANAの研究グループは、メルボルン大学と共同で無機物のナノメートル厚のフレーク状物体(ナノシート)でできた伸縮自体のカプセルを新たに開発した。さらに抗がん剤などの薬物の放出持続時間を自在に制御し、数倍に延長できることを実証した。

図1 フレーク・シェルの形成
フレークシェルはシリカのナノ粒子が外側から溶解していき、その周囲でナノシートが析出集合していくことで形成される。

図2 従来のポーラスカプセル(多孔体カプセル)とフレークシェルカプセルにおける抗がん剤 DOX の取り込み量(オレンジ)と放出量(青)の比較
取り込み量はカプセルを分散した水溶液に DOX が取り込まれる割合で、放出量はそのうちの何%が4時間後までに放出されたかを示す。フレークシェルカプセルは取り込み量が多く、放出速度が遅いので、薬物放出の持続時間(薬物が患部に送られ続ける時間)が極めて長くなる。
記事・報道
■新聞
日刊工業新聞(2012年5月9日19面)
日経産業新聞(2012年5月10日11面)
本件に関するお問い合わせ
国立研究開発法人物質・材料研究機構
ナノアーキテクトニクス材料研究センター(MANA)
超分子ユニット MANA主任研究者
Tel:029-860-4597
E-Mail:ARIGA.Katsuhiko=nims.go.jp
([ = ] を [ @ ] にしてください)
国立研究開発法人物質・材料研究機構
ナノアーキテクトニクス材料研究センター(MANA)
超分子ユニット MANA研究者
吉 慶敏
Tel:029-851-3354
E-Mail:JI.Qingmin=nims.go.jp
([ = ] を [ @ ] にしてください)