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李 世勝(り せしょう)

主任研究員
超薄膜エレクトロニクスグループ

私は中国科学院(CAS)で博士号を取得した後、産業総合研究所(AIST)、シンガポール国立大学(NUS)、NIMSでポスドクとして就業しました。その後、2018年にICYS研究員、2021年にMANAの研究者となりました。これまで国内外の様々なトップクラスの研究グループとの共同研究により、有意義な研究ができ、レベルの高い成果を出しています。

私は原子レベルで薄い2次元の遷移金属ダイカルコゲナイド(TMDC)を合成し、そのエレクトロニクスへの応用を探ることを研究テーマとしています。NUSに滞在中、私は食卓塩が2D WS2やWSe2の成長を促進する魔法のような効果を持つことを初めて発見しました。その後、何十種類もの2D材料を合成(調理)する際に、食卓塩は欠かせない材料(調味料)になりました。ICYSとMANAの自由で国際的な研究環境のおかげで、私はこのテーマに取り組み続け、より高度な「溶融塩化学気相成長法」を開発し、ウェーハスケールのTMDC膜を合成することができるようになりました。現在は、薄膜トランジスタへの2次元TMDCの応用を阻むいくつかの重要な工学的課題、例えば、高性能メタルコンタクトの実現や、転写・集積の大面積化に挑戦しています。同時に、私は、エレクトロニクス、光学、超伝導、量子輸送、触媒など、様々なバックグラウンドを持つ多くの優れたMANA研究者の協力のもと、高品質の2次元TMDCサンプルを提供しています。私たちMANAのメルティングポット環境から、近い将来、より多くの実りある結果が得られると期待しています。

普段はよく写真を撮ります。時間がある時は、旅行に行って美しい風景や瞬間を撮影するのが好きです。 😀

[2023年3月]

氷柱で侍になったつもりの私(長野県にて)