物質・材料データベースとデータ科学を用いて、新物質・新材料の開発期間の大幅な短縮を目指す情報統合型物質・材料開発では、従来の計算科学を用いた物質・材料の構造から物性・機能を予測する順問題解法とは別に、物性・機能から物質・材料を予測する逆問題をデータ科学、マテリアルズ・インフォマティクス (MI) によって解決する手法が取られる。データ駆動型の物質・材料開発に際して、研究者には材料データベース、計算ツ - ル・アルゴリズム等のMI技術の知財動向を把握し、独創的な開発技術の知財化が求められる。本講演では、研究者のMI知財創出を支援するため、MIの権利保護指針、データ保護の法制度、MI知財動向、特許事例等を紹介するとともに、“インフォマティクスは特許になるか︖”の視点からMI知財問題を議論する。