インターンシップからNIMS連携大学院へ

インターンシップ座談会(学部生・高専生編)

田澤 慧樹TAZAWA Satoki

筑波大学-NIMS連携大学院
桜庭研究室 修士課程2年

岩手大学4年次時に、インターンシップを経験。
研究テーマ:高い熱電変換効率を示す磁性材料の探索

山元 理功YAMAMOTO Riku

筑波大学-NIMS連携大学院
田口研究室 修士課程1年

都城工業高等専門学校専攻科1年時に、インターンシップを経験
研究テーマ:生体親和性接着剤の合成と機能評価

佐藤 世菜SATO Sena

筑波大学-NIMS連携大学院
坂牛研究室 修士課程1年

鶴岡工業高等専門学校専攻科1年時に、インターンシップを経験
研究テーマ:電気化学を活用したCO2回収技術開発

インタビュー

  • 田澤
  • 山元
  • 佐藤

NIMSインターンシップ参加へのきっかけは?

田澤

大学3年のときに、NIMSの研究者による講義を大学で聴講してはじめて「NIMS連携大学院」の存在を知り、大学4年になってすぐ研究室訪問に行きました。その時点で、修士課程を目指すことは決めていたんですが、そのまま大学に残ることも含めて検討している段階でした。でも、実際にNIMSの研究環境や指導教員の桜庭裕弥先生の人柄、研究室の雰囲気を体感して「ここで研究したい」という思いが強くなり筑波大学-NIMS連携大学院 修士課程の入試を受けることにしました。

実は、僕が「NIMSインターンシップ」に参加したのは、筑波大学への入学が決まった後なんです。なので、インターンの2カ月間では、学部の卒業研究に取り組みました。

佐藤

私の場合、最初のきっかけは高専の先生から「NIMS連携拠点推進制度(KOSEN枠)」を利用してNIMSで約1年間研究していた際の話を聞いたことでした。その中で「NIMSは材料系のすごい研究所で、最新の研究機器もいっぱいある」と知りました。その後、高専ではインターンシップが必須なので、どこでインターンをしようかと考えていたときに、先輩からもNIMSを勧められて、私も行こうと決めました。

山元

僕もNIMSのことは高専在学時から知っていました。高専生の頃から、生体材料の研究をやりたいと思っていたんです。でも、僕の高専ではNIMSのことを知っている学生はほとんどいなかったし、NIMSでインターンをした、という前例もありませんでした。

でも、いざ大学院(修士)への進学を考えたときに、やっぱりNIMSのことが頭にあった。それで、現在の指導教員である田口哲志先生に直接連絡をして、研究室訪問について相談しました。最初は数時間だけの訪問でしたが、その場で「NIMSインターンシップ」や「NIMS連携大学院」「NIMSジュニア研究員」のことを一気に全部聞いて。後日、改めて2週間のインターンシップに参加したという流れです。田澤さんの場合は、しっかり研究する目的で来たという感じなんですね。

田澤

そうですね。インターンとしての2カ月は研究活動に没頭しました。私の研究では、試料の作製から加工、測定に解析まで一貫して行っていたのですが、あっという間に過ぎましたね。この短期間で、もうすぐ論文の形にできるのでは…というぐらいまで、成果を出すことができたのは非常に大きな経験となりました。

山元

それはすごい。僕たち高専生の場合はどちらかというと、どういう研究をしているかとか、どんな実験計画を組んでどんなふうにディスカッションを進めているかとか、主に雰囲気をつかむのが目的だったから、そこはずいぶん違いますね。

3人で話し合っている様子

インターンシップはカルチャーショックの連続

佐藤

私がインターンに参加した当時、研究室には博士課程の学生が一人だったので、実のところ、他の学生さんの意見を聞く機会はほとんどありませんでした。でも、逆にその分、スタッフの方に集中して指導してもらえたので、研究機関で研究活動するとはどういうことか体感できたのは大きかったです。坂牛 健先生はすごく忙しいなかでも、きちんと時間をとって親身に相談にのってくれましたし。学生が少ない環境でも、そういう意味では全然孤独だとは思いませんでしたね。

山元

僕がインターンのときは、同時期にポーランドからも学生さんが来ていました。内心、「英語がしゃべれないのにどうしよう……」と思いながらも、ランチのときとかはやっぱりしゃべるしかない。しどろもどろになりながらも、どうにかコミュニケーションをとっているような状況でした。インターンで目の当たりにしたNIMSの環境は、本当にカルチャーショックでした。お昼になると、食堂にいろんな国の研究者や学生たちが集まってくるんです。僕が生まれ育った環境では外国人と接する機会がほとんどなかったので、「世界の最先端を行くってこういうことなんだな、NIMSってすげー!」と、もう目からうろこで(笑)。初めてつくばに来て、2週間という短い期間ではありましたが、全体の空気感みたいなものはインターンのときに十分知ることができたと思いますね。

田澤

僕は、用意された居室がいわゆる「学生部屋」だったことが大きかったです。所属先研究室に関係なく、NIMS連携大学院やインターンの学生たちが集まる大部屋だったんです。ただ、そのとき僕以外は外国人学生しかいなくて、「これは大変なことになったぞ」と(笑)。英語に苦手意識があったので、話しかけるのにそれはもう勇気がいりました。でも、使いたいコンセントが隣の席のインド出身の学生さんのところにあったので、何回も何回も頭の中で「Can I borrow that outlet?」と練習して……。快くコンセントを貸してもらえたことをきっかけに、その学生さんとはすごく仲良くなりました。また、私の研究室は外国人研究者も多かったため打ち合わせや議論は英語で行われることもあり、自分の考えを英語で伝える機会も沢山ありました。そんなふうに日常的に英語を使う環境だったので、インターンを経て進学した大学院生活を通して、英語力はかなり鍛えられましたね。

田澤くんと山元くんが外で談笑している様子

インターンシップを迷っている人に、アドバイスするとしたら?

山元

少しでも興味があるなら、まずは短期間でもいいので、一度来てみることをお勧めします。NIMSから滞在費のサポートをもらえるチャンスもありますし、ぜひ挑戦してほしいです。

一流の研究者たちと交流して、「研究者ってどういう話をするのかな、どう考えるのかな」とか、そういう何気ないことに触れるだけでも、自分の中で気持ちの変化が起きたり、さまざまな刺激を受ける可能性がありますから。施設を見たり触れたりするだけでも大きな意味があると思います。こんなに充実した研究環境はなかなかありません。迷っている人は、絶対に参加してみたほうが良いです!

田澤

迷っている人こそNIMSに来てみてほしいと思っています。学生のうちから材料科学における世界最高峰の研究機関で「研究者」を体験する機会は、そう多くないと思います。

私もインターンシップに参加し、最先端の装置で実験や研究者と英語での議論などを通して、研究者の一端を学ぶことができました。この貴重な経験は現在の実験のモチベーションにもつながったので、インターンシップをやってみて良かったと実感しています。ここまで読んで興味を持ってくださった皆さんにも、ぜひ参加してほしいです!

参考:(独)国立高等専門学校機構提供 ※無断転載禁止

もうひとつのインターンシップ座談会:

まずはここから。インターンシップ!」NIMS NOW Vol.24 No.1