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電池の熱暴走を超高効率・低コストで検出
電池の安全性に影響を与える多様な要因を迅速に定量分析
ABC拠点の参画機関である東京大学の山田淳夫教授と先端計測チームの増田卓也チームリーダーらの共同研究グループは、リチウムイオン電池の発火や爆発を引き起こし、安全性に深刻な影響を与える「熱暴走」を効率的に評価する革新的な手法を開発しました。
本研究では、熱暴走検出感度を高めることで従来の1/50以下の超小型電池での評価を可能にしました。
この手法を適用することで、電池の構成材料、設計因子、保管条件、劣化の程度など、電池の安全性に関わるさまざまな要因による影響を迅速かつ精密にスクリーニングすることが可能になります。
この成果により、安全性と信頼性を備えた高性能蓄電池の開発が大幅に加速され、カーボンニュートラル社会の実現に向けた重要なステップとなることが期待されます。
本研究の成果は、Nature Energy誌に2025年4月2日にオンライン公開されました。
Seongjae Ko, Hiromi Otsuka, Shin Kimura, Yuta Takagi, Shoji Yamaguchi, Takuya Masuda*, Atsuo Yamada*
“Rapid safety screening realized by accelerating rate calorimetry with lab-scale small batteries”