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第2回ABC シンポジウム開催報告

シンポジウム会場の様子

2023年11月8日(水)、一橋大学一橋講堂(東京都千代田区一ツ橋2-1-2学術総合センター2階)において第2回ABCシンポジウムを開催しました。

NIMS宝野理事長、文部科学省 科学技術・学術政策局 産業連携・地域振興課 拠点形成・地域振興室 廣野室長、文部科学省 研究開発局 環境エネルギー課 轟課長よりご挨拶を頂いた後、ABC拠点金村プロジェクトリーダー(PL)がプロジェクトおよび拠点の概要を紹介しました。

研究テーマに関する講演では、はじめに九州大学の井上教授が「性能予測プロトコルの概要説明」というタイトルで、電池使用中のシミュレーションとプロトコル開発の現状について、充放電時の電池内部の膨張収縮の動画などをふんだんに用いて分かりやすく説明しました。続いて、性能予測プロトコルに入力する材料物性の計測方法例が紹介され、材料物性から電池特性まで一連のフローをイメージいただきました。

その後、ABC拠点の各研究テーマ代表や参画大学から、先端計測・計算科学・電気化学スマートラボ・データベースなどの基盤技術や、先進リチウム電池・リチウム空気電池・全固体電池・元素戦略電池などの次世代電池について合計11件の講演があり、プロトコル全体における各テーマの位置づけや、研究の進捗状況・最新のトピックが紹介されました。

最後に射場副PLから、プロトコルの原型はできてきた、産業界の方で使ってみたい、共同研究したいという希望があれば申し出てほしい、次回は活用例を示したい、という閉会の挨拶があり、シンポジウムは終了しました。

交流会の様子

当日は137名(講演者やスタッフ除く)にご参加いただき、半数以上が参画機関以外の民間企業参加者でした。各講演の後には質問時間が設けられましたが、電池開発に関わった経験のある企業研究者多数から、専門家ならではの具体的な質問・コメントが寄せられ、とても有意義な議論が行われました。

終了後には講堂に隣接する会議室で簡単な交流会が行われました。40名を超える参加者があり、産業界からの参加者と講演者との間で、活発な意見交換が行われました。