研究内容

高磁気異方性材料の微細組織観察による微細構造制御と磁化ダイナミクス測定に基づいた磁化反転制御

概要

 磁気記録分野は、材料工学・磁気工学・スピントロニクスの領域と深くつながっています。これらの領域の知識や現象を横断的に活用することにより、現象を理解し、大容量データストレージに対応できる材料やデバイスの開発に取り組みます。研究対象は、高磁気異方性材料の微細組織観察による微細構造制御と磁化ダイナミクス測定に基づいた磁化反転制御です。

 磁気記録媒体の開発のみならず、新規永久磁石材料の開発、磁気スキルミオンに関する研究など幅広い分野で材料研究を行っています。

 研究活動は、グループ内だけでなくセンター内外のグループと連携しながら進めています。

Practical 3-terminal STT/SOT-MRAMs and promising materials

 磁化の不揮発性、特有の積層素子構造によって超消費電力化、書込み耐性強化につながることから3端子固体磁気メモリは現行キャッシュメモリの代替デバイスとして期待され、実用研究が進んでいます。しかしその動作に外部磁場を必要とする点が問題の一つとされています。我々は、ホウ素・炭素・窒素といった侵入型軽元素イオンが持つ高い軌道混成効果や原子サイト自由度に着目した薄膜材料特性の開拓、あるいは積層素子構造や電流印加方式の工夫をもって解決に挑戦しています。

主要装置

 ここでは研究活動に活用している装置の一部を紹介しています。

時間分解磁気光学カー効果測定装置
時間分解磁気光学カー効果測定装置
レーザーを用いた磁気光学効果の測定によりフェムト秒レベルの高速磁化ダイナミクスを明らかにします。装置の詳細はこちらをご覧ください。

完全無冷媒型PPMS DynaCool
完全無冷媒型PPMS DynaCool
超電導磁石を用いて14Tまでの強磁場下での磁化、電気抵抗、比熱等の物性測定を行う装置です。

装置の詳細やその他の装置類については磁性・スピントロニクス材料研究センター主要装置をご覧ください。

インデックス

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