強磁性体スピンの不揮発性を利用した高集積固体メモリ素子や不揮発ロジック素子等に関する材料開発や新機能開拓の研究を行っています。
電子の電荷とスピンを利用する電子工学はスピントロニクスと呼ばれています。ハードディスクの読取ヘッドや磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)は実際に応用されているスピントロニクスデバイスの代表例であり、現在開発されつつあるこの分野の次世代素子は、未来の電子技術の省エネルギー化やIoT(Internet of Things)に寄与していくと期待されています。新材料開発や新規磁性体ナノ構造・機能性の開拓を主要課題としつつ、その基礎となる物理機構の解明にも取り組んでいます。
特に、磁気の情報と電気信号の相互変換を行うトンネル磁気抵抗効果(TMR効果)やナノ磁性体の磁化操作を電気的に行うスピントルク現象について、磁性薄膜を用いた微細デバイスを利用して研究を行っています。
【NEW】MTJ(TMR素子)デモ機動画公開
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最新ニュース
- 2026.04.01
- 介川裕章グループリーダーが筑波大学NIMS連係大学院・准教授に着任しました。
- 2026.3.5
- TMR素子(強磁性トンネル接合、MTJ)のLEDデモ機の動画を公開しました。
- 2025.12.15
- 超高真空クラスター成膜装置①(自動ロボット搬送)の紹介ページ(上記の写真の装置)を公開しました。
- 2025.11.01
- Tianyi Ma氏がJSPS外国人特別研究員となりました。
- 2025.09.24
- 《プレスリリース》NIMSは東京大、京都工芸繊維大、東北大と共同で、二酸化ルテニウム(RuO2)薄膜が第三の磁性体である交代磁性を示すことを実証しました。「第三の磁性体」は、強磁性体を用いたメモリの問題点を解決し得るものであり、高速・高密度な次世代メモリ素子として応用が期待されています。本研究により、(RuO2)がその有力候補であることに加え、結晶配向制御による機能向上の可能性も示されました。

- 《プレスリリース》AI時代を支える新磁性体、二酸化ルテニウム薄膜の「交代磁性」を実証 ~AI・データセンター向け高速・高密度メモリ開発に期待~
- 該当論文:C. He, Z. Wen, J. Okabayashi, Y. Miura, T. Ma, T. Ohkubo, T. Seki, H. Sukegawa and S. Mitani, Nat. Commun. 16, 8235 (2025). (Open access)
- 2025.07.09
- 《プレスリリース》R. R. Sihombingポスドク研究員、介川裕章 グループリーダーらの研究チームは、複数の金属元素を組み合わせた「高エントロピー酸化物」をTMR(トンネル磁気抵抗)素子のバリア層に応用し、強い垂直磁化、高いTMR比(抵抗変化率)、そして低電気抵抗の同時実現に成功しました。
HDD(ハードディスク)やMRAM(磁気抵抗メモリ)のさらなる小型化と大容量化・高性能化につながると期待されます。

- 《プレスリリース》高エントロピー酸化物で低抵抗・高性能TMR素子を実現 ~大容量磁気ストレージでスマート社会を支える新材料~
- 該当論文: R. R. Sihombing, T. Scheike, J. Uzuhashi, H. Yasufuku, T. Ohkubo, Z. Wen, S. Mitani, and H. Sukegawa, Mater. Today 88, 12-23 (2025). (Open access) [論文ページ情報更新:2025.09.04]
- 2025.07.08
- 小泉洸生 外来研究員らが2025年に執筆した論文
"Interface perpendicular magnetic anisotropy in heterostructures consisting of CoFeB and conductive rock-salt Li-Ti-O"(CoFeBと導電性岩塩構造Li-Ti-Oからなるヘテロ構造における界面垂直磁気異方性)の解説を掲載
研究内容ページ
- 該当論文:H. Koizumi, Z. Wen, J. Uzuhashi, T. Ohkubo, H. Sukegawa, and S. Mitani, J. Phys. D: Appl. Phys. 58, 16LT01 (2025).
- 2025.06.18
- 《プレスリリース》増田啓介 主任研究員、三浦良雄 招聘研究員を中心とし、シャイケ トーマス客員研究員、介川裕章 グループリーダー、三谷誠司 上席研究員、小塚裕介 グループリーダーにより構成される研究チームは、磁気メモリ等に応用されるトンネル磁気抵抗(TMR)について、絶縁層の厚さによってTMR比が振動する現象を説明する新たな理論を提案しました。このTMR振動は、 スピントロニクスグループが2023年に達成したTMR比の世界最高記録に付随して明瞭に観測される現象であり、その起源の解明は、さらなるTMR比の向上に直結すると期待されます。

- 《プレスリリース》トンネル磁気抵抗(TMR)に対する新理論を提案 ~TMR比向上の鍵「TMR振動」の解明に前進~
- 該当論文: K. Masuda, T. Scheike, H. Sukegawa, Y. Kozuka, S. Mitani, and Y. Miura, Phys. Rev. B 111, L220406 (2025). (Open access)
- 2025.05.12
- 《プレスリリース》福岡大学の洞口泰輔助教と慶應義塾大学の能崎幸雄教授、NIMSの介川裕章グループリーダー、中国科学院大学カブリ理論科学研究所の松尾衛准教授らによる研究グループは、日常的に使われるシリコンとアルミニウムという一般的な素材をナノメートルレベルで組み合わせた「ナノ傾斜材料」が、レアメタルのプラチナを超える効率で磁気トルクを生み出すことを発見しました。

- 《慶應大プレスリリース》シリコンとアルミニウムでプラチナ超えるスピントロニクス材料を開発-レアメタルに依存しない次世代メモリへの応用に期待-
- 該当論文:Sci. Adv. 11, eadr9481 (2025).
- 2025.04.01
- Rombang Rizky Sihombing氏がNIMSポスドクとなりました。また、新メンバーとしてNIMSジュニア研究員(筑波大M1)早田哲裕氏が参加しました。
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