二層ナノチューブのフォノンに関する共同研究がPhysical Review Lettersに掲載されました。

二層ナノチューブのフォノンに関する共同研究がPhysical Review Lettersに掲載されました。

一次元ファンデルワールス結晶における強く混成したフォノン

私たちは、二層カーボンナノチューブ(原子スケールの微小な筒状構造)における原子の振動について、画期的な発見をしました。これらのナノチューブは、原子スケールの「マトリョーシカ人形」のような構造をしており、一つのチューブがもう一つのチューブの中に入っています。

これまでに知られていた材料とは異なる、新しい振動モードを発見しました。内側と外側のチューブが協調して振動し、独特な運動パターンを生み出すことが分かりました。この発見は特に重要で、ナノチューブ内の電子の動きに影響を与えるため、将来の技術開発に重要な意味を持つ可能性があります。

高度な実験技術とコンピュータシミュレーションを組み合わせることで、内側と外側のチューブが同期して動く際に、両方のチューブに均等に広がる新しいタイプの原子運動が生じることを明らかにしました。

この興味深い発見とその応用可能性について詳しく知りたい方は、ぜひ論文をご覧ください:Strongly Hybridized Phonons in One-Dimensional van der Waals Crystals