固体高分解能NMR装置の遠隔利用について

2021.04.01
 この度、官民研究開発投資拡大プログラム(内閣府 PRISM)のご支援を受けて、固体高分解能NMR装置に「遠隔操作」機能を装備いたしました。元来、NMR測定は長時間の連続運転が必要なことから装置の遠隔化・自動化では大きな効果が期待されますが、特に、現下のコロナ禍においては、移動のリスクや三密を避ける上で装置の遠隔利用は有効な手段となります。今後、本機能により装置のさらなる活用を進めてゆく予定です。

 本システムは、通常測定と遠隔測定に対応した2つのワークステーションにより運用されています。通常の測定時には外部のネットワークから遮断された第1ワークステーションを利用します。一方、外部から利用するときは、現場のスタッフがWeb会議システム”WebEX”を介して第2ワークステーションにユーザーを招待し、ユーザーにワークステーションの制御権限を委譲することで、NIMS外部からユーザーが直接装置を制御することが可能となります。外部ユーザーが操作している様子は実験室内でモニターされており、万が一、測定中に通信のトラブルがあれば、実験室内のスタッフが引き取って制御できるようになっています。実際の測定では、試料のセットや測定プローブの調整などの作業は現場のスタッフが行い、その後の実際の測定部分をユーザーにご担当いただきます。

 詳しくは担当者までお問い合わせ下さい。
遠隔利用操作が可能な500 MHz固体高分解能NMR装置
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