SIHOMBING Rombang Rizkyポスドク研究員、介川裕章グループリーダーを中心とするNIMS研究チームは、複数の金属元素を組み合わせた高エントロピー酸化物をTMR素子のバリア層に応用し、強い垂直磁化、高いTMR比、そして低電気抵抗の同時実現に成功しました
2025.07.09

SIHOMBING Rombang Rizkyポスドク研究員、介川裕章グループリーダーを中心とするNIMS研究チームは、複数の金属元素を組み合わせた高エントロピー酸化物をTMR(トンネル磁気抵抗)素子のバリア層に応用し、強い垂直磁化、高いTMR比(抵抗変化率)、そして低電気抵抗の同時実現に成功しました。HDD(ハードディスク)やMRAM(磁気抵抗メモリ)のさらなる小型化と大容量化・高性能化につながると期待されます。
R. Sihombing, T. Scheike, J. Uzuhashi, H. Yasufuku, T. Ohkubo, Z. Wen, S. Mitani, and H. Sukegawa, "High entropy oxide epitaxial films with interface perpendicular magnetic anisotropy and tunnel magnetoresistance effect toward spintronic applications", Mater. Today (2025)

図: (a) 均一な元素分布を示すLiTiMgAlGaOバリア層の断面構造。 (b) バリア層により磁性層に強い垂直磁気異方性を付与。