
"Spintronic Technology Advances with Newly Designed Magnetic Tunnel Junctions"
https://publishing.aip.org/publishing/journal-highlights/spintronic-technology-advances-newly-designed-magnetic-tunnel
"MgGa2O4 spinel barrier for magnetic tunnel junctions: coherent tunneling and low barrier height"
http://aip.scitation.org/doi/full/10.1063/1.4977946
Hiroaki Sukegawa, Yushi Kato, Mohamed Belmoubarik, P.-H. Cheng, Tadaomi Daibou, Naoharu Shimomura, Yuuzo Kamiguchi, Junichi Ito, Hiroaki Yoda, Tadakatsu Ohkubo, Seiji Mitani and Kazuhiro Hono, Appl. Phys. Lett. 110, 122404 (2017).
本論文は、磁場を印加すると電気抵抗が変化する固体素子である強磁性トンネル接合(MTJ)用の新材料に関するものです。MTJは磁性体を用いた素子でありハードディスクドライブ(HDD)や磁気メモリに利用されています。
本研究で開発した材料は、従来の絶縁体のMgOやMgAl2O4の代わりとなる、ワイドギャップ半導体であるMgGa2O4と呼ばれるスピネル型酸化物であり、これをトンネルバリアと呼ばれるMTJ素子のコア部分に適用することに成功しました。このMgGa2O4を用いることで従来材料と比べ、同一のトンネルバリア厚みにおいて抵抗値を数十分の一に低減できることを示しました。低抵抗なMTJが求められるHDDや磁気メモリへの応用にも適した特性を示しています。
本研究は内閣府革新的研究開発推進プログラムImPACT(佐橋政司プログラムマネージャー)の支援を受けて行った東芝との共同研究による成果です。