炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si3N4)系の材料は、 DPF、半導体製造装置、パワーデバイス、LED等に実用化されつつあり、自動車、IT、エレクトロニクス、オプトエレクトロニクス等にとって重要な材料です。
これらの分野では、必要な機械特性に加え、 ①高純度な部材、 ②そのもとになる高純度原料、③従来特性を損なわず他の機能物質との複合化する技術、が求められています。
高純度の粉末は、その材料自身がもつ機能を最大限に発現するために必須であり、高純度焼結体の原料としても重要です。無機-有機原料を出発物質とした非酸化物セラミックス粉末の合成では、高純度の有機物質を液相で取り扱うことで、均一なプレカーサーを作製し、これを熱処理をすることで、粒子の形状や大きさを調整しながら、高純度の粉末を作製することが可能です。

無機-有機原料の混合物が重合・ゲル化により均一なプレカーサーとなり、熱処理を経て、結晶構造を持ったセラミックスへと変化していきます。
熱処理により炭化とSiO2の還元
(Ar中)
重合・ゲル化
プレカーサー
(SiO2+C)
高純度
セラミックス粉末
無機-有機原料混合物
メチルシリケート
・フュームドシリカ
+フェノール重合体
+溶媒+H2O |