3次元アトムプローブユニット | NIMS

Ni基超合金と酸化被膜界面への不純物元素偏析
Sulfur Segregation at the Oxide/Ni-base Superalloy Interface

Ni基単結晶超合金は、Al2O3るつぼで溶解した場合と比べて、CaOるつぼで溶解した場合、酸化抵抗性が大幅に向上する。この機構を解明するため、酸化物/Ni基超合金界面における微量不純物元素である硫黄の分布を、収差補正走査透過型電子顕微鏡エネルギー分散型X線分光法(STEM-EDS)および三次元アトムプローブ(3DAP)を用いて解析した。界面での硫黄の偏析は、Al2O3るつぼ、CaOるつぼのいずれの試料でも観察されたものの、CaOるつぼで溶解したサンプルでは界面での硫黄濃度ピークが著しく低く、さらに亜粒界付近でCaS包有物が生成していることが確認された。これらの実験結果から、CaOるつぼを用いた場合に耐酸化性が大幅に向上する理由は、溶存CaがSを捕捉することで酸化物/Ni基超合金界面でのS偏析が抑制されるためであると考えられる。

  • C. Tabata, K. Kawagishi, J. Uzuhashi, T. Ohkubo, K. Hono, T. Yokokawa, H. Harada, S. Suzuki, "Quantitative analysis of sulfur segregation at the oxide/substrate interface in Ni-base single crystal superalloy", Scr. Mater. 194, 113616 (2021)