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木村勇次 主席研究員(構造材料研究拠点 設計・創造分野 塑性加工プロセスグループ)が「2020年日本鉄鋼協会学術貢献賞(三島賞)」を受賞

2020.03.30

木村勇次主席研究員は、「2020年日本鉄鋼協会学術貢献賞(三島賞)」を授与されました。
本賞は、(1)磁性金属材料ならびに難加工性金属材料、(2)それらの鋳造、熱処理、加工(溶接、接合を含む)、(3)もしくは鋳造、熱処理、加工技術の各分野において革新的な発明とその企業化、またはこれに結びつく材質上の研究に顕著な業績を挙げた者が対象となります。

【業績】
「温間加工による超高強度鋼の開発」
中炭素低合金鋼の焼戻マルテンサイト組織が超微細ヘテロ構造を有することに着目して、焼戻マルテンサイト組織の温間加工(温間テンプフォーミング)による超微細繊維状結晶粒鋼の創製技術を開発し、超高強度鋼の靭性や耐遅れ破壊特性を飛躍的に上昇させることに成功した。開発鋼のプロセス条件を最適化するとともに、力学特性発現の機構を明らかにして超高強度低合金鋼の力学特性を向上するための指導原理を提示した。さらに、冷間成形が困難な開発鋼のボルト部品への温間鍛造技術を開発し、1.8 GPa級の超高強度でボルトが耐遅れ破壊特性に優れることをボルト接合体の長期間の大気暴露実験で実証してきた。得られた研究成果は国内外から高く評価されており、鉄鋼材料の研究開発に先導的な役割を果たしている。




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