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木村一弘(構造材料研究拠点長)が「2020年 日本鉄鋼協会 学術功績賞」を受賞

2020.03.24

木村一弘拠点長は、鉄鋼に関する学術、技術の研究に顕著な功績があったものと認められ、「2020年 日本鉄鋼協会 学術功績賞」を授与されました。

以下は、受賞対象となった業績の紹介です。
「耐熱鋼の長時間クリープ強度特性」
 クリープデータシートプロジェクトに参画し、一貫して耐熱鋼の長時間クリープ強度特性に関する研究に従事するとともに、国内外の規格関連活動に貢献している。まず、フェライト系耐熱鋼の超長時間クリープ強度が、鋼種や化学組成、熱処理条件及び初期の高温強度特性等に依存せず同程度であるという“基底クリープ強度”の概念を提唱し、基底クリープ強度が微量のMo量に依存することを明らかにした。また、高強度フェライト耐熱鋼の材質劣化機構を検討し、0.2%耐力の1/2を境界条件としてクリープ強度を解析する“領域分割解析法”を提案した。この“領域分割解析法”に基づいて、国内の火力設備用材料規格の許容応力が見直されるとともに、既設火力設備用材料の寿命評価式が制定された。“領域分割解析法”は米国機械学会(ASME)ボイラ圧力容器規格の許容応力見直しに反映されるとともに、新規材料のクリープ強度を評価する解析プログラムにも採用されており、新規開発材料の普及促進と高温機器の安全性、信頼性向上に貢献している。



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