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中村照美 グループリーダー、澤口孝宏 グループリーダー、櫛部淳道氏、井上泰彦氏(㈱竹中工務店)、大塚広明氏、千葉悠矢氏(淡路マテリア㈱)が第13回溶接構造シンポジウム2019において「シンポジウム論文賞」を受賞

2020.02.17

2019年12月3日~12月4日に大阪大学 銀杏会館にて開催された、第13回溶接構造シンポジウム2019(主催:(一社)溶接学会 溶接構造研究委員会)において、中村照美 グループリーダー(構造材料研究拠点 接合・造型分野 溶接・接合技術グループ)、澤口孝宏 グループリーダー(構造材料研究拠点 設計・創造分野 振動制御材料グループ)、櫛部淳道氏、井上泰彦氏(㈱竹中工務店)、大塚広明氏、千葉悠矢氏(淡路マテリア㈱)が、「シンポジウム論文賞」を受賞しました。

【受賞題目】
「耐疲労制振ダンパー合金の溶接技術」 

【受賞理由】
本論文は、近年開発された低サイクル疲労寿命に優れたFMS合金(Fe-15Mn-10Cr-8Ni-4Si合金)の疲労寿命改善機構と成分設計指針を検討し、連続鋳造プロセスにより製造したFMS合金を用いた制振ダンパーや新たに開発した溶接ワイヤを使用した溶接構造制振ダンパーの試作・性能評価に関して報告したものである。本研究で開発したFMS合金と建築構造用鋼との溶接技術により、ダンパー部材の形状や接合部の設計自由度が大幅に向上し、建築構造物において最も汎用性が高い筋交い型のFMS合金制振ダンパーへの適用が可能となっており、溶接技術発展に貢献するところが大きいと考えられる。従来の大地震対策に加えて大振幅かつ多数回の繰り返し変形が生じる長周期・長時間振動への対策が必要な建物では制振ダンパーに要求される耐久性能が高くなるため、FMS合金を使用した鋼材系制振ダンパー合金の適用が今後大いに期待される。よって本論文は、今後の発展も含め、産業界への幅広い貢献が期待されることから、シンポジウム論文賞を受けるにふさわしいものと判断される。

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