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長田俊郎 主幹研究員(構造材料研究拠点 設計・創造分野 超耐熱材料グループ)が「令和元年度本多記念研究奨励賞」を受賞

2019.06.12
長田俊郎主幹研究員(構造材料研究拠点 設計・創造分野 超耐熱材料グループ)は、5月31日に学士会館で開催された表彰式において、「令和元年度本多記念研究奨励賞」を受賞しました。同賞は、わが国の若い研究者で、理工学特に金属及びその周辺材料に関する研究を行い、優れた研究成果または発明を行ったものに対して贈るもので、これにより受賞者の今後の発展を奨励することを目的とする記念賞です。

以下は、詳細な業績紹介です。

【業績】「自己治癒セラミックスの創製と耐熱材料に関する研究」
受賞者は、ジェットエンジンからのCO2排出削減に向けて、エンジンの高温作動を可能にする超耐熱材料の創製を目標とした研究開発を行っている。セラミックスは、十分高い高温強度を持つが、き裂が発生しやすいことが、タービン動翼への応用の障害となっている。しかし、き裂が発生しても、それを自己治癒することができれば、セラミックスを動翼に適用することが可能となるだろう。受賞者は、Al2O3/SiCセラミックス複合材を対象として、自己治癒プロセスの詳細を明らかにし、その律速機構を解明することを出発点として、様々な工夫を加え、自己治癒に要する時間を1000時間から1分へ、驚異的に短縮するのに成功した。この成果は、セラミックス動翼によるエンジン作動温度向上に新たな道を開いた。このように受賞者は、今後この分野を牽引する研究者として大いに期待できる。

【主要論文】
T. Osada, K. Kamoda, M. Mitome, T. Hara, T. Abe, Y. Tamagawa, W. Nakao, T. Ohmura, Scientific Reports, 7, p17853-1~9、2017年12月発表  
S. Ozaki, T. Osada, W. Nakao, International Journal of Solids and Structure, 100-101, p307~318、2016年12月発表


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