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長田俊郎 主幹研究員(構造材料研究拠点 設計・創造分野 超耐熱材料グループ)が「平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞」を受賞

2019.04.25

長田俊郎主幹研究員(構造材料研究拠点 設計・創造分野 超耐熱材料グループ)は、4月17日に文部科学省で開催された表彰式において、「平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞」を受賞しました。同賞は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績を挙げた若手研究者個人に与えられる賞で、一般社団法人 日本機械学会の推薦により与えられました。

以下は、詳細な業績紹介です。

【業績】「革新的自己治癒セラミックスの創製と耐熱材料に関する研究」
航空機産業は日本の持続的発展に寄与する重要な成長産業である。一方航空機エンジンは将来国際的に甚大なCO2排出源となることが予想されることから、エンジンの高効率化を実現するタービン動翼用耐熱セラミックスの開発が急務である。
 氏は、20年以上未解明であった耐熱セラミックスの自己き裂治癒機構を解明し、治癒活性相3Dネットワークという新規概念を用いた設計手法を提唱した。これは炎症期のみに着目した設計が主流な自己治癒材料分野において、修復気・改変期の高度化に着眼した新たな手法であり、従来材に比べ6万倍の治癒速度向上を達成可能であることを実証した。本研究成果は、高信頼性セラミックスタービン動翼の実現への大きな一歩であるとともに、航空機エンジンの高効率化・CO2排出量削減に貢献すると期待される。
【主要論文】
T. Osada, K. Kamoda, M. Mitome, T. Hara, T. Abe, Y. Tamagawa, W. Nakao, T. Ohmura, Scientific Reports, 7, p17853-1~9、2017年12月発表
S. Ozaki, T. Osada, W. Nakao, International Journal of Solids and Structure, 100-101, p307~318、2016年12月発表


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