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澤口孝宏 グループリーダー(構造材料研究拠点 振動制御材料グループ)が「2019年日本鉄鋼協会学術記念賞(西山記念賞)」を受賞

2019.04.11

澤口孝宏 グループリーダー(構造材料研究拠点 振動制御材料グループ)は、鉄鋼に関する学術、技術の研究に多大な功績があったものと認められ、「2019年日本鉄鋼協会学術記念賞(西山記念賞)」を授与されました。

以下は、詳細な業績の紹介です。

高Mnオーステナイト鋼やFe-Mn-Si基形状記憶合金が、繰り返し引張圧縮変形下でマルテンサイト変態とその逆変態を交互に繰り返す新現象を発見した。また、マルテンサイト変態や双晶変形などに伴う集団転位運動の規則化が反復転位運動の可逆性を高め、オーステナイト鋼やFCC金属の疲労寿命を大幅に高めることを見いだし、低サイクル疲労特性と変形組織の関係を詳細に解明して、耐疲労鋼・耐疲労合金の成分設計指針を完成させた。さらに、この成分設計指針を活用して、建築構造物の制振ダンパー心材の疲労耐久性向上を目的に、疲労寿命を大幅に高めた耐疲労制振鋼を開発した。この新しい制振鋼は、企業との共同研究により、10トン級電気炉、連続鋳造などの製造ライン実機での製造実績も積み重ね、新型耐疲労制振ダンパーとして、長高層ビルへの実装を達成している。従来比約10倍の疲労耐久性を有する制振鋼は、制振ダンパーの性能余裕度を飛躍的に向上させ、長周期・長時間地震動対策の新技術として、普及促進による社会還元が期待されている。






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