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木村勇次主席研究員(構造材料研究拠点、塑性加工プロセスグループ)が「日本熱処理技術協会賞・技術賞(粉生賞)」を受賞

2018.06.14
木村勇次主席研究員(構造材料研究拠点、塑性加工プロセスグループ)は5月31~6月1日に東京工業大学大岡山キャンパスで開催された第85回日本熱処理技術協会講演大会において技術賞(粉生賞)を授与されました。
同賞は、熱処理設備あるいは熱処理技術の発展、開発、改良に大きな業績を挙げ、将来を嘱望される正会員に与えられる賞です。

以下は、詳細な業績の紹介です。

受賞者は、平均フェライト粒径が0.2μmの超微細粒鋼の創製技術を開発し、超微細粒鋼の引張変形特性を初めて明らかにした。さらに酸化物を分散した鉄の超強加工によって熱力学的に安定な酸化物が分解・非晶質化してその後の熱処理ではナノメータスケールで再析出するという現象を明らかにし、ナノ酸化物粒子を超微細粒鋼の組織制御に応用する技術を開発した。
また、2000 MPa級超高強度ボルトの実現を目標に掲げ、耐衝撃性と耐遅れ破壊特性に優れた超高強度低合金鋼の創製と成形・熱処理技術の開発に取り組んでいる。とくに焼戻マルテンサイト鋼の温間加工(温間テンプフォーミング)を応用して超微細繊維状結晶粒組織を有する低合金鋼の創製プロセスを開発し、超高強度鋼の耐衝撃特性を飛躍的に向上することに成功した。さらに温間テンプフォーミング材の温間成形技術を確立して耐遅れ破壊特性に優れた超高強度ボルトの創製にも成功した。
日本熱処理技術協会では、平成25年度から学術研究委員会委員、平成27年度から同副委員長、平成29年度からは理事として協会の運営に積極的に貢献している。



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